にわかお城ファンの旅行記

にわか城好きの歴史探訪記

周りに影響されて城巡りを始めました。百名城スタンプ目当てだったのに気がついたら沼にハマっていました。

丸岡城(36)-福井城巡り⑦

一乗谷の次は、北陸唯一の現存天守丸岡城へ。
内堀も埋められて今は天守が残るだけですが、古い望楼型天守に石の屋根瓦にあまりにも急な階段にと見どころはそろっています。

お城:丸岡城(36) 福井県坂井市
HP: 丸岡城 公式サイト – 日本100名城・北陸地方唯一の現存天守へようこそ
訪問日:2018年2月、2020年7月

概要

1576年、一向一揆への備えとして織田信長の命を受けた柴田勝家が甥の勝豊に築かせたとされます。
その後、城主の変遷を経て明治維新を迎え、廃城。
売却され天守以外の建築物は全て解体されましたが、天守のみ解体を免れ、霞ヶ城公園として整備されました。
1948年には福井地震に遭い倒壊しますが、可能な限り元の建材を用いて7年後に修復再建されました。

往時は、天守の周りに五角形の内堀を持ち、その外側に侍屋敷、さらに外堀や城下町を形成していましたが、今は内堀も含めて天守以外の遺構は残っていません。
一説には天守は現存する天守の中でも最古ともされていました。(今は否定されています。)
笏谷石を用いた石の屋根瓦で葺かれているところも珍しいポイントです。

訪問記

一乗谷から車で1時間ぐらいかけて訪問。
直行すれば30分で着きますが、永平寺に立ち寄ったら遅くなりました。
道路脇にクマは出るわ永平寺はコロナで拝観時間が短縮されて見られないわと色々ありましたが、気を取り直して現存天守を見学に向かいます。

丸岡城は昔の内堀の内側、というか本丸のすぐ隣に駐車場があります。
おかげで車を停めて5分後には天守に到着する抜群の立地です。
もうちょっとじわじわ盛り上げていただいても良いのですが笑

f:id:tmtmz:20200730080317j:image

平山城天守は小高い丘の上にあるので、そこまでの道は軽い登り坂。
道中は短文の手紙がたくさん飾ってあります。

これは近くにある一筆啓上 日本一短い手紙の館に由来するもの。
徳川家康の功臣、本多重次が陣中から妻にあてた手紙「一筆啓上 火の用心 お仙泣かすな 馬肥せ」は要件を簡潔明瞭に伝えて手紙のお手本といわれています。
ここで登場するお仙が初代丸岡藩主の本多成重であることから、丸岡では一筆啓上を推しています。
家族にあてた手紙など、短文に気持ちを込めたものが多く貼ってあり、あたたかい気持ちになりながら進めます。

本丸に到着して受付で入場料を払うとともにスタンプをゲット。

f:id:tmtmz:20201031141918j:image
構図は定番の天守です。

そしてすぐに天守がお出迎え。一筆啓上に倣って簡潔さを推しているかのような
f:id:tmtmz:20200730080307j:image
天守は望楼型2重3階。
こじんまりしたものですが、最古ともいわれた古風な姿は良いものです。

かつての国宝保存法では国宝でしたが、福井地震で倒壊した直後に文化財保護法が制定され、その時の国宝=重要文化財として改めて指定されたまま、今に至ります。
現在も重要文化財の指定ということもあり、丸岡城近辺では「丸岡城を国宝に」というスローガンがたくさん掲げられていました。

こちらは1回目の訪問の時の雪化粧。
f:id:tmtmz:20200613102239j:image
白飛びがひどいですが、冬支度に雪化粧の姿も良いものです。

天守の脇にはいくつか展示があります。

こちらは笏谷石の鯱
f:id:tmtmz:20200730080341j:image
河原と同じようにいわれがあるのかと思いきや、もともと木に銅板張りだったものを戦時中の修復した際、金属不足でやむなく石製にしたものでした。
しかも福井地震で落下して割れてしまっています。ちょっと悲しい歴史ですね。

反対側には人柱お静の鎮魂碑も。こちらも悲しいお話がありました。。

天守内部に入る前に笏谷石の屋根瓦を見てみましたが、見えませんでした笑
f:id:tmtmz:20200730080300j:image
ちなみに石瓦にしているのは寒冷地だからだそう。

天守に向かう階段から天守台石垣をアップで。
f:id:tmtmz:20200730080347j:image
石垣は野面積み。最古ではなかったとしても古い天守です古い形式の石垣になりますよね。
やはりこの武骨な雰囲気は好きです。
一見危ぶなそうでも実は頑丈というところも良い。

そして天守内部へ。
天守の中で有名なのは、この恐ろしく急な階段でしょう。
f:id:tmtmz:20200730080327j:image
天守の階段は総じて急ですが、それにしても丸岡城の階段は一番急だと思います。
補助にロープがついているのも、ここしか見たことありませんし。
ロープがなかった昔はこれを普通に上っていたのでしょうか。
当然和服でしょうし、ちょっと信じられません。

現代っ子なのでロープを頼りにひいこら言いながら最上階へ。
外には出られませんが、窓からの景色を楽しめます。
f:id:tmtmz:20200730080311j:image
まずは西方向、海の方を眺めます。

f:id:tmtmz:20200730080334j:image
続いて北方向。
回りを見渡せることを重視して築城してるでしょうから、当然ではありますが、そんなに山も天守も登っていないわりに見晴らしはとても良いです。
たしかにここに城があれば、平野を抑えられるでしょう。

と、そんなことをぼーっと考えて、丸岡城終了です。

感想

満足度 3/5

現存天守の存在感は違いますね。
本当は堀とか縄張りとかも見たいところですが、天守があるだけで大きな見どころになります。
それにしても天守も小さいので、あっさり終わってしまう感は否めませんが。。
天守にあったジオラマの隠れ忍者探しに興じても30分で終わってしまいました。
内堀を復活させる計画があったりするらしいので、そのあたりにも期待です。

基本情報

丸岡城
福井県坂井丸岡町霞1-59

  • アクセス
    電車:JR福井駅からバスで約40分または芦原温泉駅からバスで約20分 丸岡城バス停下車すぐ。
     芦原温泉駅の方がバスの時間は短いですが、本数は福井駅の方が多いです。
    車:北陸道丸岡ICから約10分
    無料駐車場あり
  • スタンプ・開館時間
     霞ヶ城管理事務所(発見所窓口)
      8:30~17:00(最終入場16:30) 
      年中無休
      入城料:大人450円、小中学生150円
  • 城跡
    同上
  • 所要時間
    0.5時間
  • 付近のスポット
    近くの百名城だと福井城、越前大野城、一乗谷朝倉氏遺跡でしょうか
    この旅も越前大野城からでした。

tmtmz.hatenablog.com

↓気が向いたら押してやってください

にほんブログ村 旅行ブログへ