にわかお城ファンの旅行記

にわか城好きの歴史探訪記

周りに影響されて城巡りを始めました。百名城スタンプ目当てだったのに気がついたら沼にハマっていました。

鳥越城 -福井城巡り⑨

3日目は続百名城の鳥越城へ。
福井城巡りと言いつつ石川県のお城へ。タイトル間違えた…

百姓の持ちたる国 加賀一向一揆の最後の拠点です。
予習なしでしたが、一向一揆歴史館のDVDでお勉強してから向かうことで、現地をとてもよく理解できました。

お城:鳥越城(136) 石川県白山市
HP: 鳥越城跡 白山市観光情報「うらら白山人」観光スポット
訪問日:2020年7月

f:id:tmtmz:20200731101703j:image

概要

築城時期は明確ではありませんが、天正年間(1573~92)に、加賀一向一揆山麓門徒宗 山内衆の鈴木出羽守がの抵抗拠点の一つとして築いたとされます。
1573年8月に織田信長が浅井・朝倉両氏を滅ぼし、一向一揆と対峙するという情勢で築城されました。

織田勢に対して上杉謙信と組んで抵抗した一向一揆でしたが、1580年についに落城。鈴木氏も滅亡しました。
しかしその後も一揆勢は抵抗をつづけ、1581年には鳥越城を奪還したとされます。
ただ、その抵抗も1582年3月に佐久間盛政により鎮圧され、300余人が磔に処され、加賀一向一揆は壊滅しました。

現在は、発掘調査が行われ、石垣や門が復元されています。

訪問記

まずはスタンプのある一向一揆歴史館へ。
道の駅も隣接していましたが、平日朝だったこともあってか、あまり人はいませんでした。

f:id:tmtmz:20200731101802j:image
中に入ると受付でスタンプ。

f:id:tmtmz:20201107143847j:image
モデルは本丸門ですね。まさにシンボル。
枡形門を同じような構図で撮って満足していましたが、枡形内から撮れば同じ写真が撮れたのかな。

受付でスタンプを出してもらった流れで職員さんおすすめの解説映像を視聴しました。
「20分ぐらいですよ」と言われて、長いなと思ってしまいましたが、いざ見てみると充実した20分。短いものでした。
一向一揆の歴史が簡潔にまとめられていて、城跡訪問への良い予習になります。
300余人が磔で血の海に染まったとは戦国の世は厳しいものですね。。。

城跡登り口への地図も貰って、城跡へ。
石碑が建っている登り口までは車で5分くらいかな。
その先の道は車がすれ違えないくらい細いですが、山頂まで舗装されているのはありがたい。

後二の丸の下の駐車場に車を置いて、散策開始です。
なんか愛車がアブに猛烈に攻撃されていますが、気にしない。
f:id:tmtmz:20200731101732j:image
登り口と違ってここには石碑はなく看板だけ。ちょっと残念。

鳥越城は、城山の山頂に築かれた連郭式山城で、本丸、中の丸、二の丸などの7つの郭からなり、空堀や土塁も残っています。
後二の丸と三ノ丸の間の空堀から散策を開始。

最初はあやめが池。
f:id:tmtmz:20200731101659j:image
草でよく見えませんが、湧き水が貯められていたそう。本丸の井戸と並んで当時の命の水だったのでしょう。

傍らには磔の像。
f:id:tmtmz:20200731101845j:image
当時の無念に想いをはせて、拝んでから先へ進みます。

本丸方面へ。後二の丸や本丸の郭を見上げつつ、緩やかな坂を上ります。
f:id:tmtmz:20200731101813j:image
本丸西側の郭。梅雨明けごろにも関わらず、草も刈られていて散策しやすい。

先に進むとすぐに枡形門と石垣。
f:id:tmtmz:20200731101703j:image
質素な門に石垣に、戦国時代の雰囲気を感じます。
現地ではこれがスタンプのモデルになった鳥越城のシンボルかなと思っていましたが。。。
f:id:tmtmz:20200731101624j:image
この奧に、本丸につながる枡形があり、そこにも門が構えてありました。

本丸門 こちらは門が質素ながらも上にも登れる構造になっています。
こちらがスタンプのモデルですね。
f:id:tmtmz:20200731101838j:image
高い土塁に柵の列が並んでいて、ここで戦った当時の姿が目に浮かびます。
f:id:tmtmz:20200731101809j:image
本丸内部は柵に囲まれた建物跡が展示されています。
火災による焼土の層や炭化した食糧が発掘されたとか。
この狭い郭にこもって戦うと考えると、怖かっただろうな。

本丸奥から本丸門を眺めます。
f:id:tmtmz:20200731101707j:image
本丸門の脇には望楼台の跡もありました。
織田軍の動きを見ていたのでしょう。

そんな本丸からの眺めはこんな感じ。
f:id:tmtmz:20200731101725j:image
当たり前ですが、とても眺めが良いです。

本丸から中の丸方面へ移動します。
中の丸南側の登り口にも門。中の丸門です。
f:id:tmtmz:20200731101736j:image
中の丸門の両脇には高い土塁が築かれていて、下からの見通しを遮り、守りを固めています。
f:id:tmtmz:20200731101806j:image
中の丸門から登り口を見た眺めはこちら。

これは当時の景色に近いのかな。
中の丸の隣は二の丸
f:id:tmtmz:20200731101823j:image
建物や櫓台の跡があります。
f:id:tmtmz:20200731101752j:image
二の丸は周囲を土塁に囲まれていました。
当時よりだいぶ低くなったのでしょうが、今でも土塁が残っています。
f:id:tmtmz:20200731101631j:image
別の場所にも隅櫓の跡。谷の奥までよく見えますし、櫓を置いた意図がわかります。

帰りに柵越しの本丸門。
f:id:tmtmz:20200731101842j:image
近世城郭も良いですが、こう言った実用的な城跡の雰囲気もとても良いです。
f:id:tmtmz:20200731101835j:image
本丸門をもう一枚。

駐車場に戻りがてら最後に後三の丸へ。
f:id:tmtmz:20200731101759j:image
こちらは平場だけといった感じ。
看板は後二の丸にしか見えませんが、後三の丸だったはず。

感想

満足度 4/5

歴史館を先に見たおかげで、その背景を知ってから回ることができて、現地をより一層興味深くみることができました。
案内も多くて整備もされていて見どころ多い城跡でした。
石垣、空堀、土塁もそうですが、掘っ立て柱の柵、質素な門が特に雰囲気を出しています。

完全に山頂なので、スズメバチやクマなどに気をつけて安全に周りたいところです。
時間があれば二曲城跡も見たかったですが、それはまた次回。

基本情報

鳥越城
石川県白山市三坂町

この旅は越前大野城からでした。

tmtmz.hatenablog.com

↓気が向いたら押してやってください

にほんブログ村 旅行ブログへ