にわかお城ファンの旅行記

にわか城好きの歴史探訪記

周りに影響されて城巡りを始めました。百名城スタンプ目当てだったのに気がついたら沼にハマっていました。

鳥羽山城(静岡県浜松市)-別城一郭の居館 晩秋の姿

二俣城に続いて、二俣城と別城一郭の居館側、鳥羽山城です。

枯山水庭園跡があったり、立派な大手道があったりと、要塞の二俣城と比べると居館の鳥羽山城という雰囲気。
今は公園になっていて、本丸が芝生広場に真っ赤な大木だったからかもしれませんが、本丸内はなんだかホッとしました。

お城:鳥羽山城 静岡県浜松市
HP: 二俣城跡及び鳥羽山城跡/浜松市
訪問日:2020年12月
f:id:tmtmz:20201219214955j:image

概要

二俣城と同時期、1560年ごろに今川氏によって築城されたと考えられています。

その後は徳川氏が領有しますが、1572年には武田氏が攻め落とし、1575年まで武田氏と徳川氏の攻防が繰り広げられます。
二俣城を巡る攻防では徳川方の本陣が置かれました。

その後は徳川氏が入城しますが、関東移封に伴い、堀尾氏が城主に入りました。
このころ石垣を持つ現在の姿に整備され、居館・迎賓館的な性格を持つ生活の場となったと考えられます。
1600年以降、廃城となりました。

現在は、鳥羽山公園として整備されています。

訪問記

二俣城の水の手曲輪から歩いて訪問。
途中は天竜の土手道です。山中に来ているはずですが、川幅が雄大
f:id:tmtmz:20201219215120j:image

二俣城側からの登り口はこんな感じ。
f:id:tmtmz:20201219215002j:image
山道の細めの車道に小さな看板だけのお出迎え。
回り方を準備できていないので早く縄張り図が欲しい。。。

車道を歩いて行くと途中に看板を発見。
鳥羽山公園は鳥羽山城の現在の姿です。
f:id:tmtmz:20201219215043j:image
ここまでで1番詳しい看板ですが、流石に順路は分からず。。
とりあえず脇にあった遊歩道を登りました。
でも実はこの車道をそのまま進めば大手道への登り口に着けたことが後で判明。失敗。。

ちなみに遊歩道はこんな感じ。
f:id:tmtmz:20201219215058j:image
まぁ登れる整備具合なので大失敗ではなかった。
登りきると東門に到着しました。

訪問記としては正解の大手道に向かったことにしておきます。

ということで大手道近く、南側の腰曲輪へワープ。

この腰曲輪は駐車場になっています。
そしてとても分かりやすい解説板がたくさんありました。良かった。
f:id:tmtmz:20210119222304j:image
やっぱり大手道から回らないと。

縄張り図を拡大
f:id:tmtmz:20210122212523j:image
大手道を通って本丸、周りの曲輪群へ回りますかね。

そばには二俣城と同じピカピカの石碑
f:id:tmtmz:20201219215011j:image
相変わらず綺麗すぎて浮いてるような…

大手道

大手道入り口から登ります。
f:id:tmtmz:20210119222307j:image
最初は普通の階段ですが、
f:id:tmtmz:20201219215046j:image
立派な大手道に。

幅がとても広く、まっすぐ延びていて、たしかに戦うためのお城ではないのかも。

ちょうど紅葉の絨毯になっていましたので、ちょっと写真にこだわってみました。
f:id:tmtmz:20201219214937j:image
変わりませんね笑 良いカメラが欲しいところ

f:id:tmtmz:20201219215054j:image
大手道は石垣に囲まれています。荒々しい感じが良いです。

登りきって東曲輪(かな)
f:id:tmtmz:20210121221703j:image
ここにも古い石垣。立派です。

こちらは南曲輪(だったかな)
f:id:tmtmz:20201219215153j:image

そして大手門
f:id:tmtmz:20201219215032j:image
相変わらず広い道幅が印象的。
ちなみに、大手門の外側は枡形虎口になっていました。

大手門には暗渠が設けてあります。
f:id:tmtmz:20201219215220j:image
仕事が細かい。

本丸

本丸に入るといきなり立派な木がお出迎え。
f:id:tmtmz:20201219214955j:image
これは良い雰囲気。どう見ても公園ですが、まぁ公園ですから。それにしても本丸は広い。

左手には展望台
f:id:tmtmz:20201219215205j:image
ここから見る景色が、公園として整備された今の鳥羽山公園のハイライトでしょう。

f:id:tmtmz:20201219215143j:image
街並みがよく見えます。正面は天竜川を渡る天竜浜名湖鉄道

この景色を見ると、守りの要衝だったことはよく分かります。
御殿になってからもこの景色を眺めたりしていたのでしょうか。

展望台から本丸側
f:id:tmtmz:20201219215202j:image
これだけ広かったら立派な御殿が建っていたんでしょう。

本丸を散策。
f:id:tmtmz:20201219215117j:image
最初の印象の通り、まさに公園。ピクニックに良さそうです。
周囲は土塁なので安心安全なピクニックですね。

f:id:tmtmz:20201219214950j:image
12月中旬なのに紅葉真っ盛り

公園なので大きな滑り台もありました。
f:id:tmtmz:20201219215102j:image
子連れで来ても楽しめそうですね。

と、公園要素多めでしたが、遺構もきちんと残っています。

枯山水庭園跡
f:id:tmtmz:20201219215024j:image

f:id:tmtmz:20201219215156j:image
素人でもわかる庭園跡。こんなにしっかり残っているとは。
戦のための城跡には必要ない施設ですし、迎賓館的な性格という話にも頷けます。

庭園跡といえば一乗谷朝倉氏遺跡を思い出しますが、居館になってからは似た感じだったんでしょうか。

枯山水の脇には建物の礎石
f:id:tmtmz:20201219215021j:image
何が建っていたんでしょう。庭園の真横なので屋敷跡では無さそうですが。

反対側には東門
f:id:tmtmz:20201219214941j:image
積み直しも受けていますが、下の方は当時の石垣が残っています。よい。
狭いので、通用門だったと考えられています。

外からもう一枚。
f:id:tmtmz:20201219214946j:image
右手に暗渠の出口が小さく見えています。やっぱり仕事が細かい。

近くには搦手門
f:id:tmtmz:20201219215114j:image
ここは普通の公園の門かな

曲輪

本丸周りの曲輪群を回ります。
本丸の外も公園化されているところが多いものの見どころもあります。

笹曲輪
f:id:tmtmz:20201219215211j:image
今は展望台が建てられています。

f:id:tmtmz:20201219215159j:image
天竜川の眺めがきれい

腰曲輪
f:id:tmtmz:20201219215133j:image
紅葉が光を浴びてきれいです。

ちなみに、本丸にあった滑り台はここに下りてきます。
誰も滑っていませんでしたが、コロナがなければ腰曲輪は子供たちのはしゃぎ声で包まれているのでしょうか。

腰曲輪から最初の大手道の登り口へ。
途中には腰巻石垣
f:id:tmtmz:20201219214944j:image
最後まで石垣。遺構盛りだくさんでした。

そしてこのまま大手道に到着して一周です。

感想

満足度 4/5

今は家族で遊べる公園になっていて、この日も散歩に来ている方がいましたが、遺構もとても多くて、城跡としても見ていて飽きない良いところでした。

見どころとされている立派な大手道や枯山水跡以外にも興味深い遺構が盛りだくさん。
勉強不足で向かったので、良い意味で想定を裏切られて一層満足して帰れました。
次来るときは本丸でお弁当を広げて枯山水を眺めてみたいところです。

アクセス

鳥羽山城

↓気が向いたら押してやってください

にほんブログ村 旅行ブログへ