旅行2日目は松本城から。
言うまでもなく有名な名城。
規模、姿、形どこをとっても素晴らしい天守は何度行っても良いものです。
紅葉に映える黒い天守。この上ないものでした。
青空だったらもっと良かったのでしょうが、それは高望みですね。
お城:松本城(29) 長野県松本市
HP:国宝 松本城 - 松本城をより楽しむ公式ホームページ
訪問日:2017年7月、2020年11月
概要
1504年に府中小笠原氏一族の島立貞永が、林城の支城の一つとして築城した深志城が始まりとされます。
1582年に松本城に改名します。
1590年の徳川家康の関東移封に伴い石川数正が入城、近世城郭への改修、城下町の整備が始まりました。
子の康長の代に、今日に至る天守などが完成しました。
その後は城主が変わりながら明治維新を迎えます。
1872年には天守が競売にかけられますが、地元の有力者に買い戻されました。
二の丸御殿が全焼したり、天守が傾くなどの危機もありつつ、都度有志の保存運動がおこり、1930年に当時の国宝に指定。
1952年に改めて天守・乾小天守・渡櫓などが国宝に指定されました。
姫路城と2基しか現存していない5重の天守が一番の見どころです。
訪問記
二の丸から眺める天守
松本城は言うまでもなく日本屈指の人気を誇る城です。
コロナ関係なく観光客が多いうえに、密を避けるために入場規制もかかっていて、人出が増える時間帯には長時間の待ちが発生しています。
そんな屈指の観光地に待ち時間なく入るために、お宿は松本城近郊の浅間温泉を確保(訪問記)。
というわけで、その利点を最大限に生かすべく、朝一に出発です。
松本城の埋橋近くに車を置いて、まずは埋橋へ
赤い橋と水堀、黒い天守が絵になります。
近くには真っ赤な紅葉も。
綺麗。本当に。朝一番に来てよかった。
さて、現在一般的に松本城と呼ばれる区域には有名な天守以外にも二の丸と本丸を中心に、内堀全体と外堀の半分ほどが残っています。
とはいえ、そんなに複雑な縄張りが残っているわけでもないので、散策路はほぼ一本道。
この地図の左上に書かれた9番 埋門から下の6番 黒門へ向かいます。
元の二の丸、今の松本城公園を歩いていきます。
地図左下5番のカメラマークからもう一枚。
小天守や附櫓も含めて良く見えます。
本などで良く紹介されているアングルですね。
黒門に到着ですが、その前に今の入り口から一枚。
城址碑の国宝の文字が良いですねぇ。
黒門
さて、黒門を通って本丸に向かいます。
見えるは黒門の二の門
二の門は平成元年に復元されました。
黒門は枡形虎口になっています。
今もここでお金を払うために観光客が滞留しますので、ある意味昔と同じ働きをしているのかも。
黒門の一の門
大きな石を使って立派な門が再建されています。
残念ながら設計図がなかったそうで当時とは違うのでしょうが、門の格式高さから黒門という名がついているので、雰囲気は大体こんなものなのかな。
進むと当時の城域のイメージ図がついた看板。
松本城公園の地図は遺構の情報量少なめだったのでありがたい。
かつての松本城は、四角い本丸、凹型の二の丸、その外を三の丸が囲む縄張りでした。
本丸から二の丸は今も大体縄張りの形が残っていますね。
本丸 本丸御殿・百名城スタンプ
本丸に入ってもやっぱり天守が気になって見てしまいます。
が、その前の芝生の本丸御殿跡も見ておきたいところ。
瓦で仕切られているところが本丸御殿でした。本丸は芝生広場だった訳ではありません。
藩の正政庁かつ城主の居館でしたが、1727年の火事で焼失、以後その役割は二の丸御殿に移され、再建されませんでした。
本丸御殿跡をじっくり見るのは天守を見たあと、という順路ですが、天守を見た後はそちらの余韻を感じたいので、本丸御殿跡は今のうちに。
スタンプは天守と反対側の管理事務所で押すことができます。
モデルは天守しかないですね。埋橋からでしょうか。
天守
いよいよ天守へ向かいます。
松本城天守は、写真左から、月見櫓、辰巳附櫓、大天守、渡櫓、乾小天守からなります。
大天守、渡櫓、乾小天守は戦国末期、月見櫓、辰巳附櫓は江戸時代初期に増築されたもの。
それぞれ時期が違うため、戦への備えなどで全く違った特徴を持ちます。
このまま雑学コーナーに突っ込んでいきそうですが、その辺の違いは中に入れば分かりますので、細かいことはこれくらいにしましょう。
外観で分かりやすいところとして、5重の天守は姫路城と並んで2基しか残っていない貴重なものです。
天守に入る前には清正公駒つなぎの桜
加藤清正が松本城に立ち寄った際に駒をつないだ桜とのこと。
本丸御殿と合わせてイメージすると、当時の景色が何となく見えるような。
天守入場口に着いたのは朝9時半。10分程度の待ちで入ることができました。
出るころの待ち時間は60分(!)になっていたので、早めに入るのが吉です。
待ちは石落としがよく見えるアングルから。
松本城天守の石垣は野面積み。
横目地が通っているようでいて完璧ではないところ、四隅の算木積みの不完全さも含めて、移り変わりの時代ということを感じます。
天守内部へ
きちんと10分待って中へ入ります。
ちなみに、靴は持ち歩き、傘は傘立てに、というよくあるスタイルです。
最初は乾小天守
こちらは入ることはできず見るだけ。
日本語と英語で書いてあることが違うんですが。。。
大天守内は様々な展示がありつつも、人の流れに押されてまず最上階へ。
その中で印象的だったのは、二階の火縄銃などの鉄砲の展示。
時代背景も相まって、松本城は矢狭間や鉄砲狭間がたくさん設けられ、天守から内堀、外堀の距離も鉄砲の射程を考慮されていたそう。
階段待ちを挟みながら最上階の六階へ。まずは外を眺めたくなりますよね。
東の本丸御殿方面。
瓦の全貌から御殿のサイズ感を感じます。
残っていたらどんなだっただろうか。
埋橋方面
当時の鉄砲の射程を考えた堀、なのかな。
さて、ここから天守内部を見ていきますが、長くなったのでここからは別立てで。
この旅は善光寺からでした。
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