にわかお城ファンの旅行記

にわか城好きの歴史探訪記

周りに影響されて城巡りを始めました。百名城スタンプ目当てだったのに気がついたら沼にハマっていました。

大井川鉄道井川線① 日本唯一のアプト式鉄道に乗る

静岡中部のローカル路線、大井川鉄道南アルプスあぷとラインこと井川線へ。
SLが有名な大井川鉄道ですが、今回はもう一つの井川線に乗車するプチ旅です。

井川線南アルプスの山中に分け入るために急勾配を登る日本唯一のアプト式区間を持つ、日本一高い橋がある、などたくさんの特徴を持つ面白路線です。

まずは1回目、起点の千頭駅から乗ってみるところ。
アプト式区間はもちろん、そこまでの断崖絶壁にへばりつく路線はさながらアトラクションのようでした。

大井川鐡道井川線南アルプスあぷとライン

静岡県川根本町にある千頭駅から静岡市葵区にある井川駅までの25kmを結ぶ路線です。

市と町の名前だけを聞くと静岡市と郊外を結ぶようにも聞こえますが、路線愛称の通り南アルプスの山中に分け入る山間路線です。

終点の井川駅がある井川地区ものどかな山村で、ここも政令市ということに驚きます。

元は、1935年に大井川のダム建設のための貨物線として作られました。
1959年に大井川鉄道が引き継いで旅客営業を開始しています。

1990年、途中に長島ダムを建設するために線路を切り替え、これまで以上の急勾配区間が生じたため、アプト式鉄道が採用されました。

もともとのダム建設という用途から大井川に沿って人家も稀な山岳地帯を走る路線で、沿線には秘境駅もたくさんありますが、一方で貨物用トンネルにあわせて作られた小さな車両が、大井川のカーブを乗り越えてゆっくりと走る姿は観光客に人気の路線となっています。

千頭駅

旅の始まりは井川線の始発駅、大井川鉄道千頭駅から。
SLで有名な大井川本線の起点、金谷駅からは1時間15分程度です。
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HPによると車の場合は隣にある道の駅奥大井音戯の郷の駐車場も使用可能です。
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千頭駅からアプト式の終点、井川駅までの運賃は片道で1340円
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フリー切符は2100円と往復するだけでもこちらが安い設定です。
しかも2日使えますし。
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ちなみにこの日の井川行きは5本だけ。ちゃんと下準備しないと回れません。
大井川鉄道ならSLも一緒に乗りたくなりますが、SLは昼間にあるので一日で両方は残念ながら厳しいです。

千頭駅ホームへ。

こちらは大井川本線用のホーム
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SLが来るのもこちらです。
この時は元近鉄特急が止まっていました。元関西人には懐かしい色。

SL以外にも古い懐かしい車両がたくさん走っていて、列車好きの方には有名ですね。

井川線用ホーム 小さな車両にあわせた専用ホームです。
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写真ではサイズ感が伝わりにくいですが、第一印象は小さい、でした。

1番後ろから。写真手前ではなくて奥に向けて進んでいきますよ。
機関車が押して進みます。カーブも相まってなかなかに揺れが激しかった(笑)
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wikiによれば連結器を守る、損傷時のリスク軽減のためだそうです。

車両はこんな感じ。
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ドアは手動です。
コロナ対策で窓全開だったのでさながら風が気持ち良いトロッコ列車でした。

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途中には本当にトロッコスタイルの車両もありましたけど。

内部 座席は2人+1人。小ささがよく分かる席の少なさです。
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車両中ほどには車掌さんが乗るスペースも。
車掌さんは停車駅ごとに観光案内に乗客対応にと大忙しでした。

出発です。
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千頭アプトいちしろ駅

最初の目的地は絶景で有名な奥大井湖上駅。そこまでの車窓を楽しみます。

最初の川根両国駅では低いプラットホームと
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貨物列車。
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ここまでは街中ですが、ここから車窓が様変わりします。

川根両国駅を出てすぐの両国吊橋
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絶景で有名な夢のつり橋を始め、大井川には人道つり橋がたくさんあります。
そしてこのような名所を車掌さんが紹介して下さるので乗っていて飽きません。
走る列車の音がうるさくて聞き取りにくいのはご愛嬌

それにしても渡るの怖そう。

そしてここから車窓はずっと大井川
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川沿いギリギリを進んでいきます。

ちなみに、奥大井湖上駅はエメラルドグリーンの水と鉄橋、山のコントラストが有名なんですが、雨の翌日なので濁り水ですね。。不安。

沢間駅
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バスの待合所みたいですが、駅舎ですよ。

車窓には静岡らしい茶畑も広がります。
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あとから思うと茶畑が作れるほどこの辺はまだ開けていたんだなぁと。

沢間駅を過ぎて大井川と寸又川の合流点。名前を紹介されましたが忘れてしまいました。
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画面奥のきれいな水がこれから行く大井川。濁流じゃないかも。

次の土本駅は駅の周りの住民がみんな土本さん、平成初期まで太い道路が通じていなかった、などすごい話が目白押しの駅でした。

川根小山駅
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この駅も相変わらずバス停のような待合室

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眼下に広がる茶畑を見ているとすぐに川沿い断崖絶壁に戻って、

素晴らしい渓谷美
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エメラルドグリーンの川面と赤い鉄橋。
車掌さんからの紹介はありましたが、ここも十分絶景ですよね。

次の奥泉駅寸又峡温泉へのバス乗り換えなど拠点駅でした。
駅員さんもいて駅舎も立派で珍しく(失礼)乗り降りの多い駅。

そして次のお目当てアプトいちしろ駅

アプト式鉄道: アプトいちしろ駅長島ダム駅

アプトいちしろ駅へ到着。ここでアプト式鉄道の準備をします。
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準備の間、駅前に売りに来ていた柏餅に人が殺到していました。
まだ温かくてとても美味しかったです。

駅前を散策したいところですが、橋の向こうは発電所
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柏餅を買ったらあとは機関車の準備を眺めるだけ。
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今まで押してくれていた機関車の後ろにもう一台助っ人登場です。

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レールの間にギザギザのレールが見えるでしょうか。
このギザギザ(ラックレール)に歯車をかませて、傾斜でも滑り落ちない推進力を得ます。
実はアプト式はラックレールを使って登る登山鉄道の一種だそうですが、詳しい話はwikiをご覧ください。

4分ほどで準備完了。登り始めます。

何とか傾斜を撮りたい。
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ちょっとわからない。。。

こちらならわかるかな。
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奧の斜めの線が線路です。

90‰の傾斜、普通の道路でいう9%の傾斜です。
と思うとかなりですね。自転車でヒルクライムしている時によく見る傾斜ですし。

急傾斜に負けずにゴリゴリ登っていくと、右手にはダム。
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アプト式区間ができるもとになった長島ダムです。

そしてアプト式の終点長島ダム駅
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この駅で最後尾の機関車を切り離して、元の編成で先へ進みます。

そして見えてきたのはレインボーブリッジ
封鎖できませーん!のやつですね。古い
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真っ赤の鉄橋のどこがレインボーうブリッジだろうとは思いますが、実は封鎖できませーんの橋よりこちらの奥大井レインボーブリッジの方が先に命名されたそうですよ。

そして最初の目的地奥大井湖上駅に到着
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この駅で降りた理由はただ一つ、絶景写真を狙いに行きます。

続きは次へ。

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