にわかお城ファンの旅行記

にわか城好きの歴史探訪記

周りに影響されて城巡りを始めました。百名城スタンプ目当てだったのに気がついたら沼にハマっていました。

吹屋散策 ベンガラの赤い街 -岡山の旅2021夏⑥

岡山の旅3日目は南下しながら古い街並みを楽しみます。
生憎の雨も、その方が街並みも映えるってもんです。これ以上キツくならないといいなぁ

訪れたのは高梁市山間の吹屋地区
銅山とベンガラで栄えた町には名残がたくさん残っていました。

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1:旧片山家 2:郷土館 3:吹屋郵便局 4:スープカレーの店つくし 5:旧吹屋小学校

6:ベンガラ館 7:笹畝坑道 8:旧広兼家住宅

吹屋ふるさと村散策

高梁市吹屋地区は、かつて日本屈指の規模を誇った吹屋銅山と副産物を使った日本唯一のベンガラ産地として栄華を誇り、今もその名残のベンガラ色の建物が立ち並びます。

前泊地の湯原温泉から吹屋までは車で1時間半ほど。

こう書くとなんてことない気がしますが、地図の通り残念ながらアクセスは悪め
最後のアクセス道路、岡山県道85号はすれ違い困難な区域も残る山道です。
あとソフトバンクの電波が入りませんでした。(2021.08時点)

フォーレ吹屋さんのHPに道路事情も踏まえた詳しいアクセスが書かれていますので、ご参考まで。とても助かりました。

laforet-fukiya.com

最初に停めた駐車場の看板で道筋を確認です。
通り沿いの雰囲気ある集落、少し離れたベンガラ館などを見てみたいところ。

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実はこの地図は縮尺めちゃくちゃで、上に描かれたベンガラ館や旧広兼家住宅は、かなり離れています。私は分けて車で回りました。

駐車場を出るとすぐ、赤い石州瓦が特徴的な街並みが広がります。

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今も生活が続く吹屋地区の住宅で公開されているのは僅か。
そんな公開住宅の一つ、旧片山家に早速到着です。

旧片山家

片山家は1759年の創業以来、200年以上ベンガラの製造販売を行った名家です。
主屋ベンガラ蔵が残り、中を見学できます。
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間口も広いですが奧はもっと大きい。ベンガラ工場とベンガラ蔵がありました。
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赤土の交じった土壁ベンガラで染めた赤い壁。独特の景色です。

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建てられてから相当長く経っているでしょうに、まだしっかりと赤い。

中ではベンガラ製造の様子や製品としてのベンガラ、台帳などが展示されていました。
本当にいろいろなところに出荷されていて驚きです。普通に見入ってしまいました。

旧片山家の正面には吹屋ふるさと村郷土館
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吹屋の主な施設を回れる共通券で入れます。入るしかないですね。

こちらは中庭もある大きな日本家屋

ずっと説明が流れていて、建物の詳細な特徴を理解することができました。
こちらも見入ってしまいました。面白い。

先へ進むと一層赤さが増してきました。
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まるで映画のセットのような光景です。山道越えて来た甲斐あった。
赤いボンネットバスが走ることもあるようで、そちらも見てみたかった。

吹屋独特の赤格子。
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長尾家。やはりベンガラ窯元でした。

気になるお店もチラホラあって、そういった意味でも面白い
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地酒に地ワイン、吹屋のしょうゆ。惹かれる。。

吹屋郵便局

一層目を惹いたのは吹屋郵便局
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のれんが何とも言えないかわいらしさじゃないですか。

建物は赤いのにポストは黒い。アンバランスさも良い。まぁ昔のポストだからですけどね。
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ついついご当地切手シートを買ってしまいました。

一層赤が濃くなる通りには
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ベンガラ染め工房
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お土産物屋さんもしっかり開店。
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観光地化しきらずに、でも欲しいお店はあって、本当に良いところです。

早めのお昼ご飯もこちらで。

スープカレーの店つくし

山間の集落では意外な(失礼)スープカレーを頂きましょう。

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具材ゴロゴロの骨付きチキンのスープカレー サラダと合わせて1000円だったような。
鳥はホロホロ。美味しくて大満足でした。

tabelog.com

旧吹屋小学校

お腹を満たした後はメイン通りの周りへ。

まずは旧吹屋小学校
ベンガラと銅山で栄えていた明治後期の擬洋風小学校は木造では日本最古とも。

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工事中で近づけませんでしたが、なんとも言えない雰囲気があります。良い。
こちらも映画とかに出てきそう。

少しだけ高台になっていた小学校からの帰り道、赤い町を見晴らす場所を通りました。
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小学校も廃校になったり暗い話題もありそうですが、長くこの景色が残ってほしい。

ベンガラ館

さて、周辺部も回ります。

まずは近めのベンガラ館。ここは吹屋中心部から車ですぐ。
道は細いですが短くてなんてことないです。分岐を間違えてとんでもない道に迷いこみましたが。f:id:tmtmz:20210813220154j:image

かつて吹屋を繁栄に導いたベンガラ製造を学ぶことができます。
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広くはありませんが、大きな煮沸釜、洗浄水槽などが一通りそろっています。
見ていると、背景を知らずとも何となく工程が想像できました。
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笹畝坑道

もう一つ吹屋の繁栄の歴史には欠かせない銅山の一部も公開されています。

笹畝(ささうね)坑道は、吹屋銅山の支山の一つ
江戸時代から大正時代まで採掘され、今は観光坑道となっています。

入り口は小綺麗ですが、
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中は整備されつつも古い様子を保っています。
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なかなか暗くていい感じ。洞窟探検感があります。
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ちょいちょい違った色の岩盤も残っていて、こういうところが鉱床なのかな
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300mと聞いて、最初は短いと思ったものの結構長くて満足感もありました。
あと、年間通して15度の洞内は夏にはとても涼しくて気持ちよかった。

ちなみに笹畝坑道はFOMAエリアです。FOMAって…
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2021年夏時点ではソフトバンクは繋がりませんでした。大事なことなのでもう一度

広兼邸

最後は少し遠めの広兼邸へ。
道中5分ほど走った細い細い山道は不安でしたが、幸い対向車はなし。よかった。

抜けた先には個人宅とは思えない壮大なお宅。圧巻です。
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この広兼邸は、江戸時代後期に銅山とベンガラ原料で築いた富で建てられた豪邸です。

映画八つ墓村のロケ地にもなりました。
そう言われると事件が起こりそうな雰囲気があるような。見たことないけど

最近では映画燃えよ剣のロケ地にもなったそう。こっちも見てないんですよね…

中に入ることもできます。
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近づくと一層迫力あります。
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立派な石垣と門。これを建てられる富と権力。もはやお城です。見に来てよかった。

門には見張り番小屋まであります。
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考えてみれば当然ですが、さすがは豪邸。

意外と内部は外見と比べると大人しいものでした。邸宅だと違いは出にくいのかな。

でも、外観を一見するためにここまで来る甲斐はあります。

吹屋全体に特徴的な街並みと落ち着いた雰囲気。
遠さと細い山道のアクセスの悪さはありますが、乗り越えて行く価値のある所でした。
また晴れた日にのんびり散策したいな。

次が岡山の旅最後。もう一城向かいます。

この旅行は津山城からでした。

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