静岡市南西部、用宗地区にある駅前のお城、持船城へ。
日本坂の街道と海を眺める立地にある持船城は、かつて今川、武田水軍の拠点でした。
今は東海道の交通の大動脈を眺める静かな展望台になっています。
お城:持船城 静岡市駿河区
HP:自治体のHPはありません。
訪問日:2021年10月
概要
築城年代は不明です。
今川氏の頃は関口親永らが城主を務め、水軍の拠点かつ駿府の西の守りとされました。
1568年、武田信玄に攻められ落城、その後武田家の水軍城として整備されます。
1579年、徳川家康の駿河侵攻により落城しますが、翌年、武田勝頼が奪い返します。
しかし、1582年、甲州征伐に伴い家康が攻め落とし、その後、廃城となりました。
駿府城から西方への街道は、現在も山側の東海道と海側の日本坂の街道があります。
持船城は、海側の街道を抑える立地で、東海道を抑える丸子城(訪問記)とともに西方の防御として機能していたと思われます。
訪問記
持船城はJR用宗駅の北側に見える山にある山城。つまり駅近物件なのですが、、、
用宗浅間神社脇の登り口まではなんと徒歩10分
左手に見えるマンションの用宗駅からここまでで徒歩10分…
用宗駅に北口が無いのが悪いんだ。。。
気持ちを切り替えてここから城跡散策
デフォルメされてはいますが、丁寧なコース案内のおかげで迷う心配もなしです。
登り道は、車1台分の狭い道プラス急坂
細い道はちょいと距離もありますが、登ると3台位停められる駐車場完備です。
普通の土日でも結構停まってましたので、空いているかは運次第。
城好き以外にも用がある人がいるでしょうし(意味深)
ここから少し登って城域へ。
その前に、本丸にある地図をフライングしてお借りして全体像を確認。
下が北のこの地図で、南側に浅間山砦、北側東西に本丸と大堀切、二の丸が並びます。
もう一度駐車場に戻って海側を眺めます。
今も近くに見える海と遠くに見える伊豆半島。
ではなく足元のミカン畑が浅間山砦でした。どう行くのかはわからず本丸へ。
本丸への登り口も看板があって見落とす心配なしです。
足元も整備されています。
道中、古そうな石積み。特に説明もなかったのでいつのものか分かりませんが。
登り始めて10分弱で本丸
綺麗に整備されていて公園のよう。ベンチもあるのでピクニックもできる、かも?
石碑や
新しそうな看板も置かれています。
周囲に土塁はなく、眺望が良いです。解説もあって、展望台ですね。
山側には遠くに富士山、足元には東名高速に東海道新幹線
想定侵攻元であろう西方面も見たいところですが、そちら側は木々で見えず。
周辺を見て回ります。
本曲輪北側には一段低い曲輪。腰曲輪でしょうか。
登ってきた南面は断崖だったこともあって北側に広げたのかと思いますが、降りられないのでその先は分からず。
現地の案内にも書かれていませんし。
このまま西側の二の丸へ
相変わらず案内は丁寧。
二の丸との間には大きな堀切 ここが持船城一番の見どころかな
下からもう一枚
右が本丸、左が二の丸。間はどうつながっていたのでしょう。
堀切の北側に井戸跡と書かれていましたが、フェンスで囲われて分かりませんでした。
もう一つ、二の丸も上がれず。
果樹園になっているとも書かれていましたが、森にしか見えません。。
諦めて遊歩道どおり南側へ
相変わらず素晴らしい眺望
ここに水軍の拠点を置いた理由がよく分かります。
こちら側にも展望台が置かれています。
元は曲輪だったり、、、しないか。
ようやく西側の眺望が開けました。大崩海岸がきれい。
持船城の散策はこれで終了ですが、もう少しだけ。
撮り鉄ごっこ
最初の地図に鉄道ファン撮り鉄ポイン(ト)と書かれていたのに気づかれたでしょうか。
ここはその筋では有名な?撮影ポイントだそう。
この時も撮影されている方がいました。それで駐車場も混んでいたのか。
その筋の方の脇でまねごとをしてみました。
新幹線と富士山
スマホ望遠では画質が物足りませんが、新幹線はタイミングばっちりじゃないですか。
調子に乗ってもう一枚。貨物列車と富士山
こっちは電車が小さい(笑)
感想
満足度 2.5/5
整備されていて登りやすい上に、本丸と大堀切はよく分かります。
眺望を見てもこの場所の狙いも分かる気がしますし。
それ以外は入れなかったりで物足りないですが、ハイキングがてらさくっと上るにはちょうど良いのでは。
行くなら富士山が見える日が吉です。
アクセス
持船城