松平氏発祥の地、松平郷を巡るショートトリップ、最初はその名もずばりの松平城
松平氏の初代、松平親氏が築いた山城は、あくまでオーソドックスでしたが、その名前と歴史ともに回るとまた違った気持ちになるものです。
比高もしれていて歩きやすいですし
お城:松平城 愛知県豊田市
HP: 松平城跡 | 【公式】愛知県豊田市の観光サイト「ツーリズムとよた」
訪問日:2021年10月
概要
応永年間(1394~1427)に松平親氏が築城したと伝わります。別名 郷敷城。
二代泰親が岩津城に移ってからは、松平信広の居城になったとされます。
そのまま松平郷松平家として松平郷を治めました。
文禄年間(1592~1595)に破却されたとされますが、諸説あります。
街道を眺める山頂にあり、本丸と周囲に二の丸や三の丸、空堀が残ります。
訪問記
豊田松平インターから国道301号線を走ること15分ほど。
大きな看板を目印に、松平氏の故郷、松平郷に到着です。
松平城へは、松平郷入口の駐車場に止めるのが便利。
駐車場に置かれた松平郷散策マップにも小さく松平城のアクセスが書かれていました。
字はつぶれていますが、下のポップアップに描かれているのです。
大きい方は松平郷中心部の地図。また今度向かいます。
地図も参考に歩いて5分ほど。住宅の間を抜けて登城口へ到着です。
この写真のように要所要所に矢印が書かれてますので、迷う心配なしです。
こちらが登城口
解説もバッチリ
ちょっと角度がずれてますが、新しく綺麗な石碑も完備
整備された様子がテンションを上げてくれます。
入り口看板の縄張り図で全体を確認
主郭1の西に2, 3, 4と3つの郭、東側には郭を囲う空堀が巡らせてあります。
曲輪4の西側には櫓台、東側には井戸もあるようです。
登っていきましょう。
訪問したのは秋ですが、足元がきちんと整備されていて登るのは楽です。
分岐には看板もしっかり。
まずは右側、曲輪4へ
じんわり広がって始まりがよく分からないまま曲輪4に到着
最初に目をひいたのがこちらの建物。
お社か何かでしょうか。
改めて曲輪4全景です。
とても広いわけではないものの、先ほどのような建物も立てられる曲輪。
写真奥には櫓台と推測されている、ちょっとした高まりもあります。
改めてお社側を振り返ります。
曲輪4から登る道もできていますが、当時からあったものなのかな。
櫓台と思しき高まりへ。
とても立派なヤマモモ
葉がありませんが、枯れているのか葉を落としているだけなのか。
櫓台と思しき高まりには大きな石がゴロゴロ。
巨石はチラホラあるものの石垣はありませんが、何の石でしょう。
国道301号が今も良く見えます。
これは櫓台を作りたくなるな。
引き続き、曲輪4から東へ。井戸を目指しました。
が、倒竹に心折られちゃいました。なかなか草も成長していまして。
お社裏からの曲輪3へのルートではなく、上の方の写真、入口すぐの分岐に戻ります。
正式ルート?で曲輪3へ
曲輪3は南西方向に細長い曲輪
縄張り図ではもう少し丸い印象でしたが、薮に隠れているのかもしれません。
曲輪3の南側すぐ下には曲輪4がありました。
曲輪4が責められても曲輪3から対応できる景色ですが、そういう狙いもあったのかな。
でも、道中遺構もなかったので、大周りしなくてよかった。
東側主郭方面へ
こちらが曲輪2
相変わらず細長い曲輪。幅は細いですが、長くてそれなりの広さです。
今見ると通路に見えてしまうところもありますが。
曲輪2から少し登ってすぐ主郭
こちらも広さはほどほど。有事に立てこもるためのお城だったんでしょう。
ただ、その割に周囲に土塁もなく、守りの堅い城という印象はありません。
古い様式の山城、と言った雰囲気です。
主郭には巨石で作った何かがありました。
祠か何かだったのでしょうか。こんな感じで主郭には巨石がチラホラありました。
立派な城址碑
巨石を利用して高さを稼いで?います。
主郭周辺の空堀を見たかったのですが、さすがに見えず。
代わりに主郭東部から振り返って一枚
広さがよく分かるアングルじゃないでしょうか。
最後降りがけに下が見えたので一枚。
サクッと登れるお城でしたが、意外としっかりとした比高がありました。
というところまで見学したら、松平城は終了。
このまま松平氏居館のあった、松平郷を散策しに行きます。
感想
満足度 2.5/5
コンパクトで技巧が凝らされた城という訳でもありませんが、曲輪はよく残っていて、整備もされていて見やすいお城でした。
櫓台からの眺めなど、当時の意図も少し想像できた気がします。
あと、何よりも歴史が価値を高めてくれますね。
小さくとも要所を抑えた良いお城でした。
アクセス
松平城