引き続き、能登半島ほぼ一周ドライブ。
今回は折り返して能登半島の外側へ向かいます。
海岸沿いの断崖絶壁の道路を走る、内側以上に険しい地形の外側。
そこに住む人々の工夫を、千枚田や間垣で垣間見ることができました。
黄が後編。それぞれの場所は目次と対応しています。
前編はこちら
道の駅すず塩田村
折り返し最初のスポットも道の駅。
道の駅ばかり寄ってますが、ここも現地でつい見に行きたくなってしまったのです。
断崖絶壁で見るからに険しい地形の能登半島北岸の特産品がお塩。
そしてここには日本で唯一の揚浜式塩田が残されています。
揚浜式と聞いてもピンとこないかもしれませんが、要は昔ながらの塩田がある訳です。
ここに塩水を撒いて乾かし、
もろもろ処理した後に砂を集めて煮詰めて塩を得るという昔ながらの製法
それが今でも体験できる施設です。まぁ体験するのは大変でしょうが。。
体験せずとも実際の大釜を見たり、塩づくりの展示を見たりすると、揚浜で作ったお塩を買いたくなりますよね。
もちろん買わせていただきました。
でもまだ開けてないので味は分からないのです。楽しみにしておきます。
曽々木海岸
寄り道を増やしすぎて着実に時間が無くなってきました。
でも能登半島北岸の道路は奇岩・景勝地の山で見たいところばかり。
時間を気にしつつ止まってしまったのが曽々木海岸。
ここにもポケットパークが整備されていて、停まってくれと言わんばかりなんです。
日本海を望む奇岩を眺める景勝地の一つです。
もっとここだけでももっと見に行きたいところがありましたが、今回はこれで精一杯。
白米千枚田
そのぶん時間を取ったのが、有名な白米千枚田
今までのポケットパークは全然人がいなかったのに、ここにきて一気に観光客の山。
駐車場に停めるのも一苦労の驚きの人出でした。
訪問した11月下旬には稲刈りも終わっていて中途半端な時期、かつ夜のライトアップには早い時間帯だったはずなのですが、さすがの人気です。
でも、この景色を見ればその人気も納得。
丘陵地の上から海ギリギリまで続く、本当に千枚あるんじゃないかという棚田たち。
実際には1004枚あるようです。越えてた。まさか。。。
小さい田んぼを重ねるというのは、広い田をとれる平地が無いということの裏返しだと思いますが、この地で生きていくための工夫にもまた驚嘆です。
白米千枚田は、あぜ道を通って一周することも可能。
1周15分のお散歩に出かけましょう。
全くの素人ですが、大小さまざまな棚田のすべてに水を送り届ける工夫などもあったりするのかな、などと考えながら散策。
小さく重なる棚田の管理はどうしても手がかかります。
管理のための棚田オーナー制度もあるそうです。
やるなら道路から近いところがいいけど、みんなそう考えるんだろうなぁ。
海岸近くの田んぼは潮をかぶったりしないんだろうか、とか。
現地の看板で描かれていた一番小さい田を探したり。
結局見つけられなかったのですが。
その分、棚田オーナーになっているであろう有名人の名前を棚田で見つけました。
安倍昭恵夫人と
小泉進次郎議員
芸能人や漫画家の名前も見つけたのに、なんで写真は政治家ばっかり…
気を取り直して1番キレイだと思った写真を最後に。
まだ西日の時間で、しかも刈り取った後の田んぼなのに何枚か光っていました。
水が入る時期に、この角度で見る夕日は本当にキレイでしょう。見てみたいなぁ。
輪島朝市通り
西日ということでもう結構いい時間ですが、最後もう一か所行きたい場所に急ぎます。
その前に通り道で輪島朝市通りへ。
夕方なので出店も無ければ人もいませんでしたが、小ぎれいな街並み。
輪島塗のお箸をゲットして、慌てて最後の目的地へ。
間垣の里 上大沢
それが、間垣の里 上大沢です。
すれ違い困難な断崖絶壁の道路を30分。それでもほとんどすれ違う車なし。
それだけ秘境の地にやってきて見たかったのが、この集落。
お隣の大沢とこちらの上大沢。
この両集落に広がる、苦竹を並べた間垣という垣根で家を囲った独特の風景です。
この旅最後のポケットパークに車を置いて散策を始めましょう。
谷間に広がる小集落に立ち並ぶ苦竹の壁
能登半島ドライブの間、ずっと黒い能登瓦の屋根を見ていて、それも十分特徴的でしたが、こちらは全く見たことないような景観。
またとない独特の風景は、大沢とあわせて朝ドラまれの舞台にもなりました。
間垣は真夏の西日や冬の日本海からの厳しい季節風から家を守るために作られたもの
断崖絶壁のわずかな隙間に開く湾は、海の恵みと強烈な西風を運んでくるのでしょう。
晩秋の夕方でしたが、すでに冬の冷たさすら感じます。
間垣の里には食事処もありませんが、それでも歩きたくなる景色が広がっています。
所々設けられた苦竹の扉からは、厳しい土地に息づく生活も垣間見えます。
苦竹の壁には、どことなく圧迫感を感じるような温かみを感じるような。
人も車もほとんどいない地で、いつまでも続いてほしい生活の工夫を感じました。
もっと見たいですが、地元の方の戸締り時間に差し掛かったので散策は入口まで。
一度来たら忘れない、圧倒的な印象を受け、七里ヶ浜に行けなくなっても十分な満足感を感じながら金沢市街へと向かいました。
この旅は氷見の魚介からでした。
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