にわかお城ファンの旅行記

にわか城好きの歴史探訪記

周りに影響されて城巡りを始めました。百名城スタンプ目当てだったのに気がついたら沼にハマっていました。

百名城 金沢城 (35・石川県金沢市) 3/3 -意匠を凝らした石垣を探して -能登と金沢の旅2021⑦

金沢城訪問記その3は、城内に点在する意匠を凝らした石垣を回ります。

縁取りにはめ込みに色紙短冊に。呪文のようですがすべて石垣の意匠です。
泰平の世の遊びかもしれませんが、遊べるだけ良い時代だったということですね。

その1はこちら

tmtmz.hatenablog.com

お城:金沢城 石川県金沢市
HP:金沢城公園
訪問日:2016年8月、2018年2月、2021年11月
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訪問記

本丸附段・三十間長屋・鉄門

極楽橋を通って本丸附段へ。
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この石垣もまた特徴的。ブラタモリでも登場しました。後でじっくり堪能します。
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本丸附段には三十間長屋が残ります。
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幕末に再建された現存建築。漆喰壁に海鼠瓦にと金沢城特有の建築の臭いがプンプン。
当初は食器類を納めていましたが、再建後は弾薬などを納めていたそう。

三十間長屋一番の特徴は足元の石垣でしょう。
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石は切り込みはぎで隙間なく積んであるにもかかわらず、あえて石の見える面は中央を荒く残し、縁のみ綺麗に加工する金場取り残し積みという技法が用いられています。

ここもやはり綺麗に積むだけでは飽き足らない芸術的なものを感じます。

この後ろが本丸鉄門
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ここは、ザ・近世城郭といった趣の巨石を使った切り込みはぎ
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いや、石が四角じゃないところは普通じゃないかも。

二の丸から本丸への正門として、鉄板を貼った扉に渡櫓を持つ門が構えてありました。
今は本丸園地として人もすくない静かな森ですが、この先に幻の天守がありました。
本丸が自然のままそっとしてあるというのは珍しいですね。

折り返して本丸外周を戌亥櫓方面へ。ここの石垣もまた特徴的。
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古く荒々しい打ち込みはぎの石垣ですが、

隙間に小さな石を詰めて、切り込みはぎの精緻な石垣に見せる工夫がされています。
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長い年月で抜け落ちてしまってただの打ち込みはぎに見えるところも多いですが、

このあたり抜け落ちていない石が多くてきれいな面が見えます。
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そしてもう一つ目に付くのがレンガのトンネル
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こちらはもちろん当時のものではなく、陸軍のもの。
石垣を壊さずに回り込めばよいのに、とか言ってはいけないんでしょう。きっと。

本丸近辺から空堀
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ちなみに、レンガのトンネルあたりからは、紅葉越しの橋爪門続櫓が狙えました。
建築と石の写真ばかりの記事にちょっと色を足してみました。

本丸空堀・旧第六旅団司令部

改めて石の世界へ笑

本丸空堀下の石垣。ここでは大量の刻印石が見られます。
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その1で見た百間堀の刻印石とは違って大量の刻印が入り乱れて設けてあります。
普通は刻印は石垣を築いた人を示すためのものだと思いますが、これだけ入り乱れるとちょっとそうとは思えません。ブラタモリではデザインと紹介されていたような。

ここにだけはポップな看板が置いてありました。
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たしかに子連れで刻印を探すのも楽しいかも。

まぁ多すぎてとても探しきれませんでしたが笑
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空堀を抜けると玉泉院丸庭園へとつながりますが、その前にもう少し石垣を巡ります。

旧第六旅団司令部

紅葉に門と純和風の奧に、
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イカラな洋風建築
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建物は旧陸軍の明治建築です。これも趣があってよいですが、ここも石垣目当て。

数寄屋という側室の住まいがあったここの石垣はまた様子の違う真っすぐ長方形の石垣
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えらく綺麗で現代的に見えますが、これも当時からあったもの。
すごい技術力です。本当に。

そしてこの先が玉泉院丸庭園なのですが、また折り返してもう少し寄り道。

土橋門石垣を見に行きます。

ここの特徴は、相変わらず入り組んだ切り込みはぎの中に珍しい亀甲の石。
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防火の願いを込めたとも言われています。

その割に金沢城は燃えてる気がしましたが、土橋門は大火でも燃えなかったらしく、亀甲の御利益と言われています。

玉泉院丸庭園

ようやく最後の玉泉院丸庭園へ向かいます。
先ほどの旧第六旅団司令部から玉泉院丸庭園への道のりの石垣。ここもまた特徴的。

最初は切り込みはぎですが、
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次第に打ち込みはぎに。
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ただよく見ると、隙間に石を詰めて切り込みはぎに見せていました。
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その詰石が抜け落ちてただの打ち込みはぎのように見えているものでした。
戌亥櫓下の石垣と同じですが、こちらの方が面が尖って揃っているかな。

末端部分は残っている小さな石も多く、当時の様子が少し残っている気がします。
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残っているところはバラバラの石を積んで精緻な面を作る美しさを感じます。
これができる技術力が本当にすごい。

下りると玉泉院丸庭園
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ですが、お目当てはやっぱり石垣 色紙短冊石垣へ。
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色紙(方形)、短冊(長方形)で組まれた高い石垣。足元2m程度は埋まっています。
上部にあるV字の樋は滝を作るためのものだったことが分かっています。

そしてこの石垣のすごいところは、石垣で縦長の石が置かれているところ。
縦長の配置は禁忌のはずですが、たくさん。
場内でもっとも意匠に富んだ石垣と言われ、色、形、滝を駆使した庭園の一つの目玉となっています。

そんな庭園の全景はこちら
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遠い、、、ぜひ、肉眼でご覧ください。

鼠多門

最後は玉泉院丸庭園脇の鼠多門 
金谷出丸と呼ばれた尾山神社と玉泉院丸をつなぎ、2020年に再建されたばかりです。
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他の門と違って黒漆喰の海鼠壁。重厚感を感じます。
一方で、枡形にはなっていません。つながる曲輪の位置づけの違いでしょうか。

鼠多門も中に入れますが、もう足がびしょびしょで遠慮しました。

最後は鼠多門橋から振り返って1枚。
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欄干のプラスチックに若干寂しさは感じますが、尾山神社境内とのつながりも分かる復元で、さらに金沢城の魅力が増したように思います。

これで長く回った金沢城も終了。
このあとは、周辺の総構の跡などを見に行きます。

感想

4.5/5

石垣の博物館の異名の通り、あらゆる意匠を凝らした石垣がとても興味深い。
一夜漬けでも石垣の勉強をしてから行った方がずっと楽しいです。
もちろん建築物も、現存再建問わずとても興味深く、いくらでもいられます。

数多の土地利用の結果、縄張りがよく追い切れなかったところだけもやっとしましたが、これからの復元整備事業でさらに魅力的になっていくことでしょう。

いうまでもありませんが兼六園だけでなく金沢城にも行かないともったいないです。

アクセス

金沢城

  • アクセス
    電車・バス:JR金沢駅からバス
          兼六園下-石川門口
          広坂-玉泉院丸口
          
    車:北陸道 金沢西IC、金沢東ICから約30分、金沢森本ICから約20分     
     有料駐車場多数
  • スタンプ・開館時間
    二の丸案内所 または 石川門入り口案内所
    開館時間:7:00~18:00 (3/1~10/15)
         8:00~17:00(10/16~2月末)
    休城日:なし
    入館料:無料
    菱櫓、五十軒長屋、橋爪門続櫓、橋爪門:大人320円、小人100円
  • 城跡
    同上
  • 所要時間
    ~約2時間
  • 付近のスポット
    百名城関連だと鳥越城、七尾城、富山城が近くです。

    tmtmz.hatenablog.com

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    この旅は氷見の魚介からでした。

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