にわかお城ファンの旅行記

にわか城好きの歴史探訪記

周りに影響されて城巡りを始めました。百名城スタンプ目当てだったのに気がついたら沼にハマっていました。

続百名城 石垣山城 (126・神奈川県小田原市) -かの有名な一夜城へ

数多くの逸話を持つ小田原の石垣山一夜城へ。

さすがに一夜というのは盛っているにしても伝わる話もなかなかすごい。
さらにその規模もかなりすごく、これを小田原城から見たときの気分たるや。。。

小田原城からあと一歩足を延ばさないともったいない名城です。

お城:石垣山城(126)神奈川県小田原市
HP:小田原市 | 石垣山一夜城
訪問日:2022年6月

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概要

1590年、小田原攻めで秀吉により築かれた陣城で、東国最初の総石垣の近世城郭です。
小田原城を望む笠懸山山頂に、わずか80日で築かれました。

一夜城伝説も伝わりますが、小田原城から見えないように築城し、完成後に木々を伐採してあたかも1日でできたように見せた、と言われます。
さすがに夜間の工事では火を使っていたはずで小田原城からは見えていた、とも言われますし、少なくとも一夜では作られていなかったようです。

訪問記

一夜城駐車場から散策スタート。

平日はバスがなくアクセスは難ありですが、逆に土日の車は箱根への渋滞がすごい。。
道を間違えて渋滞に突っ込んだ私みたいにならないように…
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車はたくさん停まってますが、ヨロイヅカファームのお客さんの方が多そうかな。
石垣山城にもそれなりにいましたが。

私は右手のトイレに直行してお腹が痛かった訳じゃないですよ笑スタンプを押してきました。
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モデルは石垣。いきなり見えてきます。

道を渡って城跡へ。

現地の看板で全体像を確認しましょう。
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本丸周囲に西、南、東、二の丸、さらに外側に出曲輪、三の丸を持ちます。
天守があったかは定かではありませんが、天守台は本丸南西に置かれています。
出曲輪、三の丸以外を見学可能です。

南、東曲輪の間の大手を進み、西、本丸、二の丸、井戸曲輪と見てまわります。

こんな復元模式図もありました。
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南曲輪・西曲輪

大手と考えられている東口から入城です。
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山城ですがほぼ高低差なく入れます。
ここまでに登ってきたわけですが、車だとアクセス容易でありがたい。

早速左手に見えるのが南曲輪の石垣
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いきなり巨大な石垣跡に圧倒されます。
80日で作ったというのも陣城というのが信じがたい。。。
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石垣が崩れているのは主に破城によるもの。

登りきるまで堪能したら、
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こちらも破城の影響でなかなかワイルドな虎口を進んでいきます。
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このあたりは足元に注意が必要です。

南曲輪
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さほど広くない曲輪ですが、

堀(道路)からの高低差はすごいものがあります。
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この高さの石垣があったわけですからね。

振り返って南曲輪をもう一枚
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高いと言った南曲輪ですが、石垣山城の現存区域では一番下。

登って、本丸石垣を見ながら西曲輪へ
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西曲輪への虎口
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このあたりで門の基台跡が見つかっていますし、左手奥にも高まりがあります。

西曲輪
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南曲輪よりは少し広め。とはいえさほど広くはない曲輪です。

ここから見上げると、本丸や天守台の石垣があります。
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天守台のものは高さ10mを超えます。返す返す陣城の規模ではないですよね。

本丸・天守

西曲輪から戻って見上げた本丸へ
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写ってませんが、奥で折れて枡形となっています。

本丸に到着
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本丸は笹薮中心。また、これまでの曲輪とは違いかなりの広さです。

東側には当時も今も物見台が置かれていて、小田原城を望むことができます。
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天気の良くない日でしたが、見えて良かった。

本丸南西の天守台へ。
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今はなだらかな丘ですが、転がる石からするとかなりの天守台があったのでしょう。
天守があったかはわかっていません。

天守台から見ると本丸はこんな感じ。
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本丸の広さを改めて感じます。どういう使い方だったんでしょうか。

二の丸

本丸東側から二の丸方面へ抜けていきましょう。まだまだ見どころ盛りだくさんです。

まずは虎口から。
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こちらも石が転がる状態ですが、枡形を形成していたことがよく分かります。
往時は高低差も含めて一層防御性のある枡形だったんでしょう。

このまま二の丸へ進むと素晴らしい絵が広がります。

本丸石垣と
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二の丸全景
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本丸の高さ、二の丸の広さがよく分かる絵じゃないですか。

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こちらの石垣は高さ20mを超えます。幅と言い、迫力がすごい。

下りて、
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広い二の丸を眺めます。
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馬屋曲輪とも呼ばれる二の丸には、その名の通り馬屋が置かれていたと伝わります。

二の丸から眺めた先ほどの石垣。
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半分崩れていても、擁壁のような存在感です。

二の丸を北へ進むと櫓台跡も残されていました。
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櫓台あたりからももちろん小田原城を視認可能です。
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二の丸の北端にも櫓台があったようですが、今は展望台に。
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眺望は、、、よく分かりませんでした。
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井戸曲輪

もう一つの見どころ、井戸曲輪は二の丸のすぐ隣
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下りた先に、石塁で作った巨大な井戸がありました。

淀君化粧の井戸とも言われる井戸はまだ水が湧いているそう。
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さすがに水は見えませんでしたが、

石垣の雰囲気には圧倒されました。
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高さ、荒々しさ、それでいて整っている様。素晴らしい。
破城箇所が多い石垣山城で、きれいに残っているのもまた珍しく、目を惹きます。

最後は二の丸東面の石垣を見ながら入口へ
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この辺にも小さめの石を用いた立派な石垣が残ります。つくづく、陣城とは思えない。

反対側には東曲輪
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こちらは最初に見た南曲輪、西曲輪同様に小さな曲輪です

最後は、こだわり自販機でご当地土産を、見て、石垣山城登城完了です。
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感想

満足度 4/5

80日で作られたとは思えない規模の石垣を堪能することができました。
破城されているとは言え南曲輪、本丸の石垣は圧巻ですし、井戸曲輪も本当に立派。

これが陣城なんですからもう圧倒的ですよね。

帰りにヨロイヅカファームでお土産を買い忘れたことだけが心残りです。

アクセス

石垣山城