高根城訪問に合わせてもう一城、北遠県境付近の山城、大洞若子城を訪問です。
こちらは高根城ほどの復元整備はされていませんし小さな城ですが、それでも見どころを追いやすい状態は作られていて、はしごにはもってこいでした。遺構も良好ですし。
お城:大洞若子城 浜松市天竜区
HP:公式のものはありません。
訪問日:2022年8月
概要
高根城の支城として奥山定吉が築いたと伝わります。
定吉は兄、定茂との争いに敗れ追放されたとされます。
1572年、三方ヶ原の戦いに際して、武田家が入っていたことが分かっています。
訪問記
高根城を訪問したその足で梯子です。
こちらも浜松市北部の静岡長野県境近くにあってアクセスは大変ですが、高根城からはほど近いのです。
整備された城跡公園の高根城とは違ってザ・山城の大洞若子城ですが、川向こうの国道152号にも立派な看板があるなど、地元ではちょっとした名所となっている様子。
その名も城西駅近くの城西大橋で飯田線と水窪川を渡った所から写真は始まります。
いきなりの二択。車ですし、一般人ですし、素直に新道を選びます。
近くには地元の昔話も書かれていました。
大切にされていますね。
一般向けの新道でも不安になる細い道でしたが、5分も走ると突き当り。
広い駐車スペースがありました。信じて良かった(笑)
縄張図と解説も整備されています。ありがたい。
縄張は細尾根に小さな曲輪が真っすぐ3つ並び、間を堀切で断ったシンプルなもの。
図の詳細はぜひ現地で。
早速訪城です。
川沿いの道を進み、
谷あいに開けた休耕田?の脇を抜けると
尾根にぶつかります。
ここからは少しだけ登り。右上の尾根筋が城域なので本当に少しだけ、です。
駐車場からものの10分で城域西端の堀切に到着です。
堀切自体は浅くなっていますが、看板のおかげでよく分かります。
脇が西端、本曲輪から3つ目の曲輪です。
曲輪と言ってもかなり狭い(細い)ですが、二段の平坦地が置かれています。
腰曲輪がなければ通路と思ってしまいそう。
ここと次の曲輪を切るのがこの城の一番の遺構でしょう。二重堀切です。
しっかりと尾根を断ち切った手前の堀と、奧にももう一つ堀が見えています。
手前の堀は左右ともに竪堀となって落ちています。
なかなかしっかりとした普請です。
こちらは奥に見えていた堀切。右手が二つ目の曲輪です。
二の曲輪に直接通路は通じておらず、通路はそのまま本曲輪と二の曲輪の間の窪地へ
これはかなりなだらか。自然地形かも。
振り返ったこちらが勝手に二の曲輪と呼んでいる、本曲輪から二つめの曲輪
こちらも変わらず細尾根に少しだけ開けた小さな曲輪です。
ただ、二重堀切方面を見下ろしたときの安心感は大したもの。
二重堀切というか、堀で分けた小曲輪と深い空堀なのかもしれません。
三の曲輪と二の曲輪、本曲輪とでは重要度が違ったのかも。
振り返って本曲輪へ
最後、少々登ります。
こちらが本曲輪の全景。今は神社が置かれています。
やはり小さな曲輪ですが、今までと比べればだいぶ幅があるほうかもしれません笑
建物はかなり年季が入っていますが、整備は行き届いています。
この整備には最後まで頭が上がりません。
周辺には巨石がゴロゴロ
先の建物も巨石を土台に建っていました。
天然の要害と呼べる状態かもしれません。
かつての秋葉街道、今の国道152号線と水窪川を見下ろす立地ですが、眺望は、なし。
まあ開けている方が不自然ということで。
小さな山城はこれで全部。北遠の城めぐりも一段落です。
感想
3/5
細尾根に設けられた小さな城で曲輪は尾根との判別が難しいくらい細いものでしたが、尾根を切る堀などの遺構は良く残っていました。特に二重堀切は雰囲気含めて良いもの。
奥地とはいえ高根城からはすぐ近く。
最初から最後まで良く整備されていますし、合わせて寄ってみる価値はあります。
アクセス
大洞若子城
- アクセス
電車・バス:JR飯田線 城西駅から徒歩約15分
車: 新東名高速 浜松浜北ICより約60分
無料駐車場あり - 城跡
散策自由 - 所要時間
約0.5時間 -
付近のスポット
何より近いのがこちら。併せての訪問がおススメです。tmtmz.hatenablog.com浜松市北部の名城も。
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