このブログ始めた最初に訪れた津城に縁あって再訪。
街中の開発の波に揉まれた部分はありますが、今ものこる内堀に高石垣は見事です。
この数年の自分の目の成長も感じつつ、改めて楽しんできました笑
2020年の訪問記に再訪時の写真を追加して更新しました。
お城:津城 三重県津市
HP:津市 - 「津城跡」
訪問日:2020年1月、2023年3月
概要
1570年、織田信長の弟、信包により本格的な城として築かれました。
1580年には五層の天守も完成し、城下町も形作られました。
富田信高の頃におこった関ケ原の戦いでは、西軍からの攻撃を受け、開城となります。
戦後、信高は城主に返り咲き、加増の上で移封。
代わって藤堂高虎が入り、城の大改修と城下町の整備が行われました。
ただ、天守は再建されなかったとされます。
その後、幕末まで藤堂氏の居城でした。
訪問記
本丸・西之丸内部
始まりはJRの津駅から。近鉄も同じ場所に津駅を持ちますが、今回はJR。
あえてJRを強調したのは、青空フリーパスというJRのフリー切符を活用したから。
名古屋を中心に各方面にフリー区間が設定されたこの切符。
三重方面は鳥羽あたりまで伊勢鉄道含めて乗り降り自由で使い勝手の良い切符でした。
もうちょい列車本数あれば「あえて」をつける必要なくなるのになぁ。
改めてJR津駅。
特徴的な?に見える駅名板を写真に収めたら移動開始です。
津城の最寄り駅は近鉄津新町駅ですが、今回はバスで移動。
津駅から10分弱の三重会館前バス停より歩いて少しで到着です。
実はバス停自体がお堀の内側なので、津城に向かう道中にも石垣があったりします。
ビル群に残る遺構、見つけるとちょっと嬉しくなります。
津城に専用駐車場はありませんが、市営駐車場がお隣に。車で来ても安心です。
再訪時はお世話になりました。
駐車場正面に早速高い石垣が残ります。
本丸北東隅、丑寅櫓の櫓台です。
その隣に丑寅櫓が再建されていますが、こちらはもともと多聞櫓があった場所でした。
場所とともに外観も特に似せてはいないのだとか。もったいないような。
今の丑寅櫓脇が、今の正門です。
かつては東黒門、東鉄門からなる枡形を持つ厳重な門でしたが、跡形もありません。
まぁ公園に守りは必要ありませんが、うーん。
向かって左手。南方面の石垣。
右端には櫓があったはずですが、結構な低さに。
それ以外含めてどこまでが当時の石垣なのでしょうか。
入った所に現在と照らし合わせた縄張図がありました。こちらで全体像を確認です。
本丸の周りに内堀、その外を二之丸が囲み、さらに外堀を持つ姿でした。
本丸には二か所の枡形が、その外には東之丸、西之丸の馬出が置かれていました。
都市化に伴い、現在は本丸と西之丸、内堀の一部が残るのみです。
こちらが先ほどの丑寅櫓足元から振り返った東之丸方面。見事に市街地です。
改めて中を見てまわります。
中央は見事に公園なので、城好きの見どころは周囲を囲む石垣でしょう。
最初は先ほどの丑寅櫓を内側から。
外観は当時と違いながらも、内側にも窓があるところはかつてもそうだったのだとか。
と言っても、当時も天守の格式だったとはいえ、今の姿は天守に寄せすぎなような。
一応、足元近くまで登ることができました。
下りて再度散策へ。本丸南西には天守台が残ります。
織田信包の頃に建てられた天守台石垣。
なかなか綺麗に保たれている上に高さもあり良いですが、解説がない。もったいない。
天守台脇には埋門も残ります。
抜けると内堀でしたが、今は児童公園に。手前の坂道は犬走の名残でしょうか。
さらに藤堂高虎さんもいらっしゃいます。
外から見る高石垣には藤堂高虎の臭いを感じます。また後ほど。
北西側には戌亥櫓の櫓台。
このあたり、石垣はきれいなのですが、西鉄門虎口は跡形もなく。
かつてはこの場所に、西黒門と西鉄門からなる枡形がありました。
脇には伊賀櫓も設けられていましたが、想像は難しい状態です。
西黒門からは西之丸へつながる土橋が架けられていました。
両側に土塀を設け、西之丸側には桜門もありましたが、こちらも跡形もありません。
西之丸方面は今は日本庭園に。かつては番所や倉庫があったそうですが。。。
ただ、頑張れば城感も感じられるもので、こちらはおそらく土橋跡地付近から見た本丸西側の石垣
この辺りから戌亥櫓の櫓台や犬走を見られます。このアングルは良いですねー。
また、西之丸の片隅に門が置かれていました。入徳門
1820年、藤堂高兌の頃に建てられた藩校有造館の講堂正門でした。
明治以降は役割も場所も転々としましたが、何とか今まで残ったものです。
このまま虎口を抜けて、今の城外へ。
この虎口、本丸周辺には残っていないもので、雰囲気ありますね。
抜けたところから振り返ってもう一枚。
やっぱり入り口はこうでないと。
津城外周・スタンプ
内部はなかなかな改変具合ですが、外から見た石垣はかなり雰囲気があります。
早速見に行きたいところですが、その前に近くの高山神社へ。
場所から推測されるように、津城ゆかりの藤堂高虎公が祀られています。
そして、ここに続百名城スタンプがあります。
モデルは丑寅櫓。そりゃそうですね。
ようやく内堀ごしの石垣を愛でていきます。
こちらは、先ほどの西之丸と土橋
犬走を持つ石垣が良い雰囲気です。
そのまま北面へ。
右手の西之丸と左手の本丸。石垣の高さの違いや、間をつなぐ土橋。さらに広い内堀。
中からは分かりにくい縄張りを感じられるアングルでは。
戌亥櫓の櫓台をアップで。
いやー高い石垣です。真っ直ぐの傾斜に圧迫感すら感じる高石垣。
さらにここから丑寅櫓までずっと北多門櫓が続いていました。
広い堀の向こうにずらっとならぶ高石垣。言うまでも無く堅牢な守りです。
藤堂高虎イズムを勝手に感じてしまいます。
最後の最後に非常に良いものを見たあと、まっすぐ進むと最初の丑寅櫓に。
これで津城一周です。
感想
満足度 2.5/5
周辺や内部の改変っぷりはかなりのもので、さすがに街中の平城は開発の波にもまれてしまったなぁという印象です。
ただ、最後に触れた石垣は素晴らしい。内堀越しに眺めるのがいちばん魅力的な見方でしょうかね。
アクセス
津城