この旅最初のお城は安土城。
言わずと知れた信長の天下統一の礎となった幻のお城です。
車を置いた瞬間から大手道や伝家臣団屋敷跡の石垣が見えて古の世界に引き込まれました。
お城:安土城(51) 滋賀県近江八幡市
HP:織田信長の安土城址と摠見寺|公式ホームページ
訪問日:2019年4月、2020年11月
概要
言わずと知れた名城ですが、歴史を簡単に。
織田信長が1576年より天下統一の拠点として築城を開始しました。
3年後の1579年に五層七階の天主が完成し、信長が移り住みます。
しかし、1582年の本能寺の変での信長の死後、城は明智光秀の手に渡ります。
山崎の戦いで光秀が羽柴秀吉に討たれた後、建物群は焼失しました。
その後も織田信雄や三法師が入城し、二の丸を中心に機能しますが、1584年の小牧長久手の戦いで信雄がやぶれ、翌年八幡山城築城のために安土城も廃城となりました。
1989年より20年計画で発掘調査が行われ、数多くの成果が得られましたが、まだまだ調査途上です。
訪問記
安土城郭資料館
最初の訪問は安土城郭資料館から。安土駅前すぐにある資料館です。
駅前でも隣に駐車場もあってアクセスは抜群です。
安土城のスタンプはいろんなところにあって直接城跡に向かっても押せたんですが、ここでは一緒に観音寺城のスタンプも貰えることに惹かれました。邪な心です。
いずれ観音寺城も登りますよ。もちろん。
スタンプは大手道ですね。このあと行きますが、その前に館内を見学。
ここには安土城を描いた屏風絵陶板壁画や1/20スケール安土城天主が飾られています。
こちらが1/20安土城天主。
天主の姿は諸説あるので、あくまで復元案の一つですが、最上階の金色、朱色の層が目を引く特徴的な天主です。
そしてこちら、入口の切れ目の部分で2つに分かれます。天主がぱっかーん です。
分かれた間に入って内部を見ることもできます。
現地では機械部分も結構見えていて入ってよいのか戸惑う状態ではありましたが笑
中央を貫く吹き抜けがまた特徴的。仏塔や舞台などがあって本当に豪華絢爛です。
その他の部屋もふすまなどがあって、御殿のようです。
信長は天守で生活していたと考えられていますが、これなら生活できるかもしれません。
と思ったら上層階からこちらを覗いてらっしゃいますね。
こんな生活をされていたのかなと思うと、想像が膨らみます。
スタンプ目当てで来たのに意外と楽しんでしまいました。これで200円なら安いものかな。いざ城跡へ。
安土城
安土城郭資料館から安土城までは車で5分ちょい。
こちらも無料の大きな駐車場が目の前にあるので、車ならアクセス良好です。
駅からは、、、ちょっと離れていますが。
駐車場に車を置くと、すぐに石塁が目に着きます。
導かれるようにやってきました。大手門西側の升形虎口
もう一つ大手門よりの平虎口
安土城の石塁には4つも門が存在します。
一般的なお城の石垣には一つの大きな大手門が作られるものですが、ここでは4つ。
これは、先ほど見た枡形虎口を除いた3つの門が公で使用する門で、天皇の行幸を目指した信長が京の内裏と同じ三門になるようにしたのではないかと想定されています。
虎口を越えた先の西側上段郭
この郭には礎石があるので建物があったと思われますが、廃城後に畑として使用されていたこともあってか、残っている礎石が少ないために詳細は分かっていません。
かまど跡も近くにありますが、こちらは築城時に近くにあった作事場などに伴う遺構と考えられています。
大手道に進む前に反対の東側へ。
すべての道を確認してから先に進む派ですので。
東側には城なび館という案内所があり、城跡唯一のお手洗いもあります。
その城なび館前に滋賀名物飛び出し坊や。
滋賀には飛び出し注意の看板がとてもたくさん設置されていてある種の名物になっています。
一般的な飛び出し坊やはこんな感じのてづくり感満載のフォルムで、安土城周りの道路にもたくさんいます。
翻って安土城の飛び出し坊や
侍風の斬新なヘアスタイルです。やはり安土城のご当地キャラだからでしょうか。
と、右足がありません。。。身体を張ってみんなを守ってくれたなんて。。。
さて、脱線はこれくらいにして城跡に戻って東側の石塁へ。
こちらにも平虎口。2つ目の正門です。
石塁の高さや階段の素材が不明とのことで、配慮して再整備されていますが、土塀だったところの生垣のせいで田舎の名家のお庭みたいですね。
一通り脇道の見学を終えたら、大手門を通って中へ向かいます。
残念ながら大手門も詳細はよく分かっていません。
礎石などからそれらしい場所は分かっても、規模や構造などまだまだ不明点が多いそう。
先へ進むと入場門
安土城跡は信長が建立した摠見寺の関連法人が今も管理しているので、ここで拝観料を払います。大人700円でした。
ちなみに百名城スタンプをここで押すこともできます。
この先、大手道が始まりますが、ここからは後編へ。
安土城のきれいな紅葉とともにお別れです。
この旅は近江牛からでした。