にわかお城ファンの旅行記

にわか城好きの歴史探訪記

周りに影響されて城巡りを始めました。百名城スタンプ目当てだったのに気がついたら沼にハマっていました。

金沢城下町を散策-主計町茶屋街・惣構・長町武家屋敷跡 -能登と金沢の旅2021⑧

引き続き金沢観光。金沢の歴史ある街並みを巡ります。
有名な主計町茶屋街を見て、金沢城を守る惣構の跡を見て、長町武家屋敷跡を見て。

人気の観光スポットはもちろんですが、散策の中でひっそりと残る惣構遺構に出会えた喜びが大きかったかな。

尾山神社と西内惣構跡

最初は金沢城からその足でまずは隣の尾山神社

鼠多門橋でつながっていることから推測されるように、尾山神社もかつての金沢城の城域、金谷出丸という曲輪跡にあります。
金谷出丸には隠居した前藩主や世継ぎ、側室が暮らす御殿がありました。

今の尾山神社前田利家正室お松を祀ります。
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雨中でもこの人出。さすがの人気です。

尾山神社で有名なのは和漢洋の3様式を用いた神門
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神社には珍しい雰囲気を持ちますので、知らなくてもおっと思うものがありますね。

特に最上段のギヤマンは特徴的。
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写真は別機会に撮ったものです。

そんな神門の裏にあったのが西内惣構跡
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看板を撮ったかのようですが、その奥の水路がそれ。

1559年に時の金沢城主、前田利長高山右近に命じて造らせた、内外2本の惣構のうち、内惣構の西側の一部がここにありました。
当時はこんな小さくはなく、堀と土居からなる立派なものでしたが、明治時代に埋められて水路になりました。

今の姿は小さな側溝ですが、昭和の時代に暗渠化されたものが再び開渠になったおかげで惣構があった場所が見えるわけで、戻していただけてありがとうございますです。

主計町茶屋街と惣構遺構

続いて少し離れて主計町茶屋街へ。
浅野川を挟んだひがし茶屋街も良い雰囲気ですが、今回は初めてを選びました。

そんな主計町茶屋街目当てにたどり着いた橋場交差点で見かけたのが、またも惣構跡。
これまで金沢に来た時には気づかなかったのに、目が良くなったのか何なのか。

出会ったのは東内惣構跡木橋詰遺構
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ここは当時、街道から城下町に入る枯木橋と木戸が設けられた場所でした。
今も枯木橋が架かっているものの広い道路の一部としか思えない状況で、周りも地方都市の姿ですが、少し下がると残された惣構がきれいに整備されています。

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土居側の石垣は19世紀前半に築かれたものをもとに復元

堀は段々埋め立てられて側溝サイズですが、18世紀には手前の石列までありました。
もともとはもっと広かったようですが、看板を見ても理解力不足で分からず。。

ただ、看板からこの場所が内惣構のどこにあたるのかは理解しました。
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浅野川にそそぐ形で今の国道359号沿いと主計町茶屋街沿いに惣構があったわけです。

予備知識を得たら、国道359号を通って主計町茶屋街へ

道中立ち寄ったのが町屋をリノベーションした雑貨屋八百萬本舗さん
目的は金沢、北陸の雑貨をお土産に買うことでした。

が、ここでも偶然の出会い。お店の奧にあったのが東内惣構跡
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先ほどの枯木橋遺構から真っすぐ伸びていた惣構と同じ方向に真っすぐ歩いたので、当たり前ではあるのですが、それを目の前に見ると感慨が違います。しかも偶然の出会い
堀は見えませんが(建物下かな)、土居を見せる形で建ててくれたことに感謝です。

土居が残っていると住んでいる方は不便でしょうが、本当に地形が分かりやすい。

www.yaoyoroz-honpo.jp

ようやく主計町茶屋街へ。
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細い路地に古い建物。私が入れるようなお店はなくても、雰囲気に魅了されました。

路地に面した小さなお寺に
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狭い狭い路地
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天気の良い日ならきっととてもフォトジェニックなスポットでしょう。

浅野川沿いもとても良い雰囲気。
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雨だったからか、時間を外したからか人も少なくて落ち着いた雰囲気でした。
雪の積もった冬の景色も見てみたい。

主計町茶屋街で外せないのがあかり坂暗がり坂
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あかり坂は五木寛之命名

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暗がり坂は日中も日が当たらないことから呼ばれました。

暗がり坂の上からもう一枚。
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いやーいい。

先の惣構の地図からすると、ここも惣構の土居かなと思うのですがどうなんでしょう。

主計町茶屋街の西側にも惣構の復元があります。
こちらは西内惣構主計町緑水苑内遺構
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最初に惣構が作られた際は浅野川河川敷で、17世紀頃、堀が作られました。
その後、やはり堀は両岸から埋め立てられましたが、発掘により明らかになった江戸時代の堀幅を少し狭める形で復元されました。
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ここは石垣はなし。大事な場所とそれ以外での作りの違いでしょうか。
堀には今も豊富な水が、浅野川へ流れ込んでいます。

角度を変えてもう一枚。
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ここは土居上に建物が無いので高さがよく分かります。

金沢城自体は鉄壁とは呼べないと言われますが、広い堀に高い土居は高い防御性を持っているような。戦国の世の惣構の重要性が分かる気がします。

長町武家屋敷跡

最後はまた少し飛んで長町武家屋敷跡へ。
こちらは武家屋敷が残るまた違った雰囲気の、古き良き町。
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雨の夕暮れ時の散策となりましたが、雰囲気がまた素晴らしい。
土塀にあかりの反射する石畳、美しい。

枡形になった古い路地と古い建物
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この時間だと入れるお店はほぼありませんが、人も少なくゆっくり散策できました。

有名な野村家さんにも入れなかったのはちょっと残念でしたが。
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日が暮れるまで街歩きをして、この旅行は終了です。

前半の能登半島は初めての地を広く楽しむ旅、後半の金沢はフォーカスをしぼって何度目かの地を深く楽しむ旅。
七尾城、金沢城の両百名城や取り上げなかったご飯含めて、大満足の旅となりました。

この旅は氷見の魚介からでした。

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