にわかお城ファンの旅行記

にわか城好きの歴史探訪記

周りに影響されて城巡りを始めました。百名城スタンプ目当てだったのに気がついたら沼にハマっていました。

百名城 金沢城 (35・石川県金沢市) 1/3 -いもり堀、大手門の石垣を回る -能登と金沢の旅2021⑤

旅行記も後半 能登から金沢に舞台を移します。金沢城へ。

有数の観光地金沢でも人気スポットなだけあってさすがの人気と見どころ。

まずは外周の石垣、いもり堀、百間堀の高石垣や大手門石垣を見に行きます。
大手門、人は少なかったですが、いいところだったと思うんですよね。

お城:金沢城 石川県金沢市
HP:金沢城公園
訪問日:2016年8月、2018年2月、2021年11月
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概要

1546年、加賀一向一揆の拠点として金沢御堂が築かれます。

1580年、織田家家臣の佐久間盛政が攻略、金沢城を築きました。

1583年、前田利家が入り、近世城郭へと改修しました。
1587年、高山右近によりさらに大改修され、基本的な縄張りが築かれたとされます。

1602年、落雷で天守を失います。その後、天守は再建されませんでした。
その後も何度も火災に遭いながら明治維新を迎えます。

明治期には陸軍連隊が、戦後は金沢大学が置かれますが、1995年に移転。
現在は金沢城公園として整備されています。

今も残る石垣の多様さなどから、石垣の博物館とも呼ばれます。

訪問記

金沢城へのスタート地点は金沢駅。何度来てもいい雰囲気です。

ただ今日はお決まりの鼓門は見ずバスターミナルからスタート。理由は後ほど。
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飛び乗ったバスが近くまで行かなかったので、近江町市場から歩いて到着。

という訳で普通はスタート地点にはならない場所だとは思いますが、合同庁舎前の交差点から玉泉院丸庭園の下の石垣と復元されたばかりの鼠多門を見上げます。
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鼠多門橋が架かるかつての堀底ですが、姿を想像するには中に入った方が良いかも。

ここから始めたのは、今の外周など石垣の博物館の石垣にフォーカスしたかったから。
何度目かの金沢城なので意図をもって回ります。ちょうどブラタモリ見た後でしたし。
分かりやすい解説も随所にあるので素人でも石垣巡りを堪能できます。

ただ、かなりの雨。だから駅でも鼓門を見に行かなかったわけです。雨の城めぐりかぁ。。

パンフで金沢城散策の全体像を確認
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パンフ左上から以下のルートでまわっていきます。
現在地→鯉喉櫓台(左下)→百間堀~石川門→大手門(右)→新丸→三の丸→石川門(赤1)→橋爪門→二の丸→三十間長屋(赤8)→戌亥櫓跡(赤7)→本丸と二の丸の堀→旧第六師団司令部(赤6)→玉泉院丸(青1)→鼠多門(緑1)

いもり堀・鯉喉台櫓・百間堀

金沢城南西を守るいもり堀。変わった名前ですが、由来は不明。
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陸軍がいたころに埋め立てられましたが、調査結果をもとに復元されました。
さきほどの道路と違って堀になっているとずっと想像しやすいですよね。

このいもり堀の南東端。今は21世紀美術館に最も近い場所にあるのが鯉喉櫓台
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いもり堀が埋め立てられた頃に上部が撤去されましたが、こちらも復元されました。
いもり堀同様に名称の由来は不明。櫓は建っていなかったと見られています。

下部は江戸時代からの石垣とのこと。なんとなく違いが分かるような。
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この鯉喉櫓台辺りがブラタモリ開始スポット。ここから気分はブラタモリです笑
詳しくないのでアナウンサーの気持ちになりきろうかな

という訳で、番組で最初に見ていた鯉喉櫓台奥、辰巳櫓跡付近の高石垣へ。

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本丸南面の高石垣だった場所。今は4段の石垣となっています。
写真外には階段まであったりして、まるで防御性とは異なるものとなっています。

というのも、陸軍の頃、いもり堀の埋め立てに絡んで石垣が崩れてしまったから。
1番下と上2段は陸軍の手が入っています。明らかに新しい谷積みですしね。

本来の高石垣は下から2段目。
段々になっている今ではこんなもんかとも思ってしまいますが、これが22mの高さだとさぞ威圧感を放っていたでしょう。

ここから石川門方面。金沢城公園と兼六園の間の百間堀の跡を進みます。

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金沢城の紅葉はそんなにですが、このあたりは色づいた木を見ることができます。

が、お目当てはこの辺りのたくさんの石垣。

旧車橋門付近には明治期の谷積み
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紅葉越しの石垣も楽しめます。
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進むほど石垣は高さを増します。こちらは野面かな。
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百間堀あたりには刻印もしっかり。
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おなじ刻印がまとまっているのが、ここの特徴だそう。丸に下棒のものと、

丸に三角のもの
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場所ごとに担当を決めて競わせたのかな。当時の方針が見て取れる気がして面白い。

さらに進んで東の丸東面の石垣
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城内で最も古い石垣で、1592年に作られました。
トータル21mにもわたる野面積みは圧巻。

石川門が見えるあたりには三の丸東面の高石垣が見えます。
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1807年ごろの修築で、堀縁の石垣は荒く積むという信念に従って荒く積まれたそう。
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分かるようなわからないような。ただ、一枚の高石垣の威圧感は感じます。

大手門

石川門には向かわず、大手門方面へ向かいます。
紅葉越しの石川門や、
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前田利家を見て、
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大手門に到着。当時の正門なのにこの静けさはちょっともったいないような。
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立派な大手堀に
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大きな石を交えた櫓台もあるのに。
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この上に櫓や長屋はなかったようですが。

この大手門の見どころは枡形正面の鏡石でしょう。
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さすがは百万石のお城。めったに見ないサイズの巨石がゴロゴロです。

櫓台側にも巨石がたくさん。
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左手の石はちょうど角にいるので横からも見えて、
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その薄さ、からくりが分かって面白い。まぁ重すぎても運べないですしね。

ちゃんと当時の痕跡も、刻印も残っています。
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これだけの大きな石を運ばせた権威には驚くばかりです。

大手門から金沢城内に入っていきますが、ここからまた次回。

この旅は氷見の魚介からでした。

tmtmz.hatenablog.com

同じ石川県の百名城はいかがでしょうか。

七尾城
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鳥越城
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