静岡県は藤枝市岡部町にある大旅籠柏屋へ。
江戸時代、旧東海道の旅館を旅籠(はたご)といいますが、柏屋はその規模から大旅籠と呼ばれた岡部宿を代表する施設です。
近場の観光スポットでふらっと立ち寄っただけですが、職員さんの人柄も含めてよいところでした。期待を大きく超えてきました。
大旅籠柏屋
HP:岡部宿大旅籠柏屋/藤枝市ホームページ
訪問日:2020年10月
訪問記
大旅籠柏屋は、旧東海道21番目の宿場町だった岡部宿にある江戸時代の旅籠です。
江戸時代後期に再建された建物が今も残っていて、お邪魔することができます。
訪問したのは10月末。
まだまだ暑い日だったので、中に入る前にそばの休憩所でとりあえずアイス笑
お休み処は軽食を食べる地元の方の憩いの場になっていました。
軽食に加えてお土産も売っていました。
地元産の柿を買って帰ろうと思ってアイスを食べていたらその間に売切れてしまいました。
確かに人多かったしなぁ。
さて、改めて見学。
案内所では旧東海道の宿場町をご紹介。
岡部宿は東海道21番目の宿場町。
府中宿(静岡市)から鞠子宿、そして旧東海道の難所として知られた宇津ノ谷峠を越えたところにありました。
小さな宿場町でしたが、大井川の川留めの際には、大井川に近い嶋田宿、藤枝宿を越えてお客さんが滞留して、岡部宿まで賑わっていたそうです。
主屋を見学
主屋はかつての東海道、旧国道1号線に面しています。
正面からの写真を撮るのは大変。
雰囲気を感じる建物に期待が高まります。
看板はこんな感じ。集合写真を撮ってもよさそうですね。
中に入るとすぐ左右に受付とみせの間と呼ばれるお座敷。
みせの間では宇津ノ谷峠を越えた弥次さん喜多さんが女将さんにお出迎えされていました。
足を洗いなさい、と言われていたような笑
その後すぐに我々にも職員さんがお出迎え。
受付を済ませると、良かったら説明しましょうか?とお誘いいただきました。
ぜひぜひ。
追加料金なしで懇切丁寧な説明をしてくださり、ありがたい限りです。
しかも分かりやすい。
当時の建物の使われ方から窓の開け閉めまで実演も交えて紹介いただきました。
しかも時間も長すぎずに程よい。これはお願いするのがおススメです。
そしてその結果写真はありません。説明聞く方に集中してしまいまして。。
という訳で1階の仏間の写真はこれだけ。
当時の家具、備品たち。
長火鉢の前で宿の主人気分で写真を撮れます。
2階への階段はやっぱり急。
現存天守はもちろん全部が急ですし、江戸後期でもこの傾きと思うと、どの時代から階段が緩やかになったんでしょうか。
2階の客間へ。
一の間では弥次さん喜多さんが宴の最中。
何かを喋っていた記憶がありますが、記憶力が足りない…
2階の客間(二の間)
当時の寝具が展示されていました。
綺麗な部屋ですし、当時としては結構良い方のお部屋だったんじゃないかな。
2階この先では当時の旅や岡部宿、柏屋の歴史の紹介。
ジオラマも多用されていて楽しく見ることができました。
一番印象に残ったのは、将軍家もてなし料理の紹介で、各宿場の名物を使った和食が書かれる中にあった袋井宿たまごふわふわの文字。
当時からご当地B級グルメみたいなものもあったんですかね。岡部宿の名物は忘れてしまいましたが。
さて、1階へ戻って本座敷へ。
8畳2間が通しになっていて広い。細部まで装飾されているスイートルームですね。
綺麗なお庭を眺めることもできます。
隅にあった水琴窟は今でもきれいな音を奏でていました。
建物内の見学はここまで。
施設の周りにはもう少しほかの建物も集まっています。
主屋を抜けた先にはなまこ壁の建物が集まっていて、今はギャラリーやカフェレストランになっています。
隣の敷地には内野本陣史跡広場。
こちらは江戸時代、大名や旗本が使用した格式高い宿泊施設である本陣の跡地を整備した広場です。
中は平面展示。
ここから当時をイメージするには想像力が必要ですが、こんなものもあったんだなぁと。
宿場町は歴史が違います。
小さな施設かな、と勝手に考えていたところ、想像以上に素晴らしい説明と面白い展示で良い意味で期待を裏切られました。
これで300円の入場料は安い。
コロナの状況でもお客さんが入っていたのも頷ける満足感でした。
アクセス
大旅籠柏屋