にわかお城ファンの旅行記

にわか城好きの歴史探訪記

周りに影響されて城巡りを始めました。百名城スタンプ目当てだったのに気がついたら沼にハマっていました。

沓掛城 (愛知県豊明市) -今川義元最後の晩餐の地

愛知県豊明市にある沓掛城へ。

桶狭間古戦場にもほど近い平城は、合戦前日に今川義元が最後に宿泊した城です。
今はのどかな城址公園に緊迫感は感じられませんが、当時は何を思って宿泊していたのでしょうか。

お城:沓掛城 愛知県豊明市
HP:沓掛城址公園 | 【公式】愛知県の観光サイトAichi Now
訪問日:2022年2月

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概要

14世紀ごろ、近藤宗光が初代城主としてこの地を治めていたとされます。
近藤氏は一度織田氏の下に入りますが、九代景春の頃には今川氏の傘下となります。

桶狭間の戦いの前日、今川義元がこの城で戦の準備を整えました。

桶狭間の戦いで今川方が大敗を喫する中、落城。
その後、織田氏の簗田正綱らが城主を務めました。

川口久助が城主の頃、関ケ原の戦いを迎えます。
川口は西軍につき敗戦。流罪となり、そのまま廃城となりました。

訪問記

名古屋遠征の最後は、沓掛城へ。
今川義元桶狭間の戦いの前日にいた城として有名です。大事なことなので繰り返しで。

名古屋郊外の平城ですし、都会の住宅街に窮屈に残っているんだろうなぁと思っていたら、田畑広がるのどかな郊外にありました。ちょっと意外。

城跡は城址公園としてよく整備されています。

きれいな銘板に
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それなりに広い駐車場
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きれいな案内板も完備です。
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かつての縄張に今残る全体像、さらに桶狭間に至る行軍ルートまで記載されています。
こんなの見たらほかの城、砦にも行きたくなってしまいますね。

今の全体像で縄張りを確認です。
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本丸、二の丸、三の丸(枠外)が南北に並ぶ連郭式の縄張りでした。
郭は堀と土塁で囲われ、周辺には南側以外に侍屋敷や諏訪曲輪が配置されていました。

今は、本丸、二の丸の一部と諏訪曲輪、周囲の堀が残されています。

元は南から三の丸、二の丸、本丸とつながる構造ですが、今は北の侍屋敷に駐車場が設けられ、いきなり本丸というやや不思議なルートになっています。

という訳で、いきなり本丸裏の堀から侵入。まるで寝首をかく気分?
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さすがに本丸裏だけあって広大な堀。そして良く残っています。
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最初から良い雰囲気です。

このまま木橋を渡ると本当に本丸ですが、正々堂々と行きたいので(?)本丸は避けて脇の侍屋敷へ。
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ほどほどの広さの曲輪。
沓掛城にはこのような侍屋敷が本丸、二の丸、三の丸の北、東、西を抑えるようにいくつも設けてありました。

奥に見えるうっそうとした木々に囲まれた高台は、諏訪曲輪

周囲の堀も深さを保っていて雰囲気あります。こんなに木は生えていなかったでしょうけど。
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本丸と比べても一段高い曲輪で、物見だったのかな。f:id:tmtmz:20220222213552j:image

本丸側こそ公園感がありますが、奥は自然そのもの。
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良いですね。

高台に来たらやりたくなるのは物見ごっこ
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城外へは見通しが効かなかったので、本丸側を偵察しておきました。
郭の説明はさすがにないので、現地では用途は分かりませんでしたが、ここに櫓があったりすればかなりの見通しでしょう。

偵察した本丸方面へ。

本丸西側にも広い堀が残されています。
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右側の壁は味気ないところもありますが、堀を残してもらえただけありがたい。

ここで左を向けば本丸ですが、ここまで来たら本丸は最後に残して、南の二の丸から。
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こちらが本丸とをつなぐ土橋から見た、今の二の丸全景。
色々ときれいすぎる上に小さく、これじゃない感が。。
看板の絵図だと丸馬出のようなものも描かれていましたが、まったくありません。
実際どうだったんでしょうか。。

いろいろ書きましたが、堀はきれいで雰囲気あります。
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東側もしっかり堀の様子をうかがえます。
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沓掛城全体にそうですが、堀がよく整備されています。
このアングルは堀底から攻め込む気持ちが分かるかも。

最後はようやく本丸へ。

まずは城址碑とともに全景から。
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きれいに整備された結構広い本丸が残されています。

ここまで来たらある意味当然ですが、東も広い堀が残されています。
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雰囲気は非常に良いです。

取ってつけた感もありますが、井戸も整備されていました。
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ただ、もちろんここも説明はなし。ここから井戸が検出されたのでしょうか。

最後は、本丸最北部から二之丸方面を眺めて一枚。
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本丸の最奥で、いろいろ変わっていても、ここに今川義元がいた可能性もある訳で。
当時何を考えていたんでしょう。次の日に自分が討死するとは思っていなかったことだけは確かでしょうが。

感想

満足度 3/5

よく整備された城址公園で、駐車場も完備。
車のアクセスは良いですし、上下動もなく、非常に回りやすい。遊びに来る家族連れが多い訳です。
逆に防御性は不安になる平たさでもありましたが。

城跡としても二の丸、三の丸以外は面影をよく残していますし、大きなエピソードもあって、その広さ以上に散策に時間をかけてしまいそうな場所でした。

アクセス

沓掛城