にわかお城ファンの旅行記

にわか城好きの歴史探訪記

周りに影響されて城巡りを始めました。百名城スタンプ目当てだったのに気がついたら沼にハマっていました。

百名城 小諸城 (28・長野県小諸市)2/2 -日本唯一の穴城 本丸へ 東信の城めぐり旅②

小諸城訪問の続き。
その2では本丸と天守台を回っていきます。
何度見てもよい、古城の雰囲気抜群の苔むした野面の石垣を見てまわります。

その1はこちら。

tmtmz.hatenablog.com

お城:小諸城(28)長野県小諸市
HP:小諸城址・懐古園 | 信州・小諸|詩情あふれる高原の城下町|こもろ観光局
訪問日:2016年8月、2017年7月、2022年5月

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訪問記

本丸、本丸周辺

前回最後の黒門橋、紅葉谷から散策再開です。
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越えた先には黒門一の門とも呼ばれた門がありました。
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これまでの門同様に、こちらにも礎石が残ります。

そしてその先は導線が二手に分かれます。
左手奥が本丸方面。右手は本丸の周囲を囲む曲輪に続きます。

深い空堀、紅葉谷奧の曲輪全体を本丸と言いたくなるところですが、この先の石垣の中だけが本丸のよう。
その周囲は、看板に名前の記載がありませんが、なんと呼ばれていたのでしょうか。

すこし気になることを残しつつ、まずは左手、本丸方面へ。
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当然ですが、高い石垣に囲まれた立派な枡形です。
左手前にはお駕籠台跡 
駕籠を置く場所だったんだろうという名前ですが、真相やいかに。

そして本丸 かつては本丸御殿がありました。今は懐古神社となっています。
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本丸全体像を知りたいところですが、社殿以外にも社務所やお蕎麦屋さんなど建物が多く、なかなか見通しが効かない。

見渡すことは諦めて参拝したら
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境内に置かれた鏡石を愛でましょう。
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山本勘助が愛用していたとされる石だとか。
いまも結構ピカピカしています。これなら自分の姿を見られただろうな。

この本丸北西端に天守台がありますが、まずは本丸の周囲から見ていきます。

本丸南の虎口を抜けて、本丸周囲、南西の富士見展望台に向かったはずですが、写真なし。雨でなにも見えなかったような記憶があります。

そのまま本丸西隣に広がる馬場を北上していきます。
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馬場はもちろん乗馬の練習場でしたが、江戸時代から土手に桜が植えられていました。
大正時代にさらに桜が植えられ、今は一面の桜並木です。桜の時期は綺麗でしょうね。

訪問したのはGW 
ソメイヨシノは緑でしたが、ピンクの綺麗な花を咲かせている木もいました。
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そのまま本丸周囲の曲輪を北西端の水の手不明御門跡
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搦手にあたり、緊急時の脱出路、不明門がありました。
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そしてその不明門の屋根の上に先の曲輪への通路が設けられていました。
いまは橋でそのまま曲輪に通路が向かっていて、門の様子は分かりづらいですが、架かっている橋の下に門があったのかな。

橋を渡った先、少し千曲川へ突き出した曲輪には、当時も監視台が置かれていました。
今は展望台 千曲川が良く見えます。
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千曲川まで少し距離があるようにも見えますが、手前の緑は断崖絶壁。
本当に要害の地にあります。

さらにすごいのが、ここからのびる小諸城の北を切る谷。地獄谷という恐ろしい名前
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恐怖すら覚える断崖絶壁。どこも急崖の小諸城でも一番要害感を感じました。
地獄谷の名に違わぬ光景です。

元の曲輪に戻って東方面。黒門に戻っていくと、武器庫が再建されていました
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1817年に藩主牧野康長が建てたものの再建

説明を一部抜粋すると「更に東京へ移築し使用していたものを復原するため当時の外観などを原形に近いものを建ようとして再建したもの」だそう。
当時の建物ですが、移築をへて外観など変わってしまったものを出来る限り原形に合わせる形で再建した、ということかな。言い回しが難しくて。。

天守

本丸周囲の曲輪はこれで一周。ようやく天守へ向かいます。
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本丸周囲の曲輪から見上げる天守台。内向きに孤を描くような積み方が特徴的。
荒々しい野面積みにこの苔むし具合がいいです。まさに古城の趣き。
ちょっと孕んでいる気がするのは気になりますが。

改めてアップでも一枚
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いろいろな面から年月を感じさせる石垣。雰囲気あります。

こちらは6年前?の訪問時の一枚。
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何回来ても同じような写真を撮っていて、成長がありません(笑)
良いものはいつ見ても光っている、ということで。

天守台横、本丸の石垣も愛でましょう。
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こちらは比較的真っすぐ築かれています。
やはり野面の雰囲気に苔むし具合など、こちらも素晴らしい。
緑が映える雨の日に来てよかったかもしれません。

天守台に登りましょう。
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登り口は、本丸内お店の脇。なんでこんな隅っこに追いやられているんでしょうかね。

天守台上に到着。
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ここには、金箔瓦を葺いた3重の天守が建っていたとされます。
ただ、落雷で焼失後は再建されず。許しが得られなかったのだとか。

最後、天守台から周囲を見渡してみましょう。
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見下ろす先は馬場の桜並木。高さは下からより上からの方が感じるかもしれません。
ここに天守が載っていたら、さらに圧巻の高さだったんでしょうね。

おまけ

この日の散策はこれで終了。お宿で信州の牛肉と温泉を味わい、
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道中入手した飲むヨーグルトもいただき、充電したら次の訪問先へ。
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遠征するとなんでか飲みたくなるご当地の乳製品。
小諸市のお隣、東御市のアトリエ・ド・フロマージュさんのちょっとおしゃれなもの

ピザやチーズフォンデュなど、乳製品を使った美味しい食品がたくさんありましたので、おススメの立ちよりスポットです。

r.gnavi.co.jp

感想

満足度 4/5

大手門や三の門など目玉もありますが、なんとなく雰囲気が好きな名城です。
苔むした石垣、天守台など、城への興味が薄かった頃から好きだったんですよね。

多少城に興味を持つようになって見てみると、田切地形を利用した縄張りもとても興味深く、高さの無い穴城形式になってでもこの地を選んだ理由がよく分かりました。
返す返す、何度来ても面白い名城です。

アクセス

小諸城