岐阜の名城、岐阜城へ。
金華山登山も考えましたが、今回はロープウェーでさくっと登城です。
その分、山頂をゆっくり回りましたので。
信長に道三、積み重ねた歴史が深い名城ですが、明治維新以降も面白い歴史が重ねられていました。地元のシンボルとなる名城って良いですよね。
お城:岐阜城 岐阜県岐阜市
HP:岐阜城天守閣|岐阜市公式ホームページ
訪問日:2018年2月、2021年12月
概要
鎌倉時代、二階堂行政が築城したとされますが、詳細は不明です。
一度廃城となりますが、斎藤氏が修復。
斎藤道三が山頂部分に稲葉山城を築城、城下も整備します。
1567年、織田信長が攻め落とし、本拠を小牧山城から移します。
名前を岐阜城と改め、大きく改修しました。
1600年、関ケ原の戦いの前哨戦で福島正則、池田輝政らの手で落城。
その後、廃城となりました。
訪問記
スタート地点は岐阜公園
時の城主たちの居館があったとされる場所ですが、今の姿は金華山の麓の綺麗な公園。
駐車場も完備、岐阜駅からのバスもたくさん走る交通至便な公園でもあります。
早速、山上の天守が姿を見せていました。
高い。。。あそこまで登る元気はありません。。。
というわけで文明の利器で山上へ
ロープウェーを作れる人気の山城は珍しい気がします。しかも結構なお客さんでした。
他に浮かぶのは八幡山城(訪問記)とか松山城とかでしょうか。
もちろん登山道もあるのでいつかは気合いを入れて登らないと。
ロープウェーからは目立つ三重塔が見えていました。
岐阜城ゆかりかと思いきや、大正天皇即位記念事業で作られたもの。
これだけきれいだと今の岐阜公園のシンボルですね。
ロープウェー降りて散策開始です。
と言っても見える範囲はリス村や展望レストラン。綺麗な観光地にしか見えません。
実はリス村は煙硝蔵跡地。でも面影は感じません。
きれいすぎるよなーと思っていたら、近くの看板には立派な看板と縄張り図
こちらは城跡を感じさせてくれます。
著名かつ難攻不落とも呼ばれた城とは思えない細い尾根に小さな曲輪たちが並びます。
見て回っても一つ一つの曲輪は狭い印象でした。高さで守りを高めたのでしょうか。
実際には何回も落城していますが。
改めて先へ向かいましょう。すぐに分かれ道
下 (右) から向かって上から帰ってくるルートで進みます。
左手は展望レストランのある太鼓櫓跡ですが、リス村同様に面影はありません。
おもむろに置いてある冠木門
趣あるのかな。どうなんでしょうね。
天守までおおよそこんな感じのよく整備された散策路でした。
伝一ノ門跡
よく分かる最初の遺構は伝一ノ門跡
岩盤の尾根筋を切って作られていて、右手には巨石の石垣がありました。
今も残る巨石が威厳を示しています。
この付近、訪問時も発掘調査をされていました。
これだけ整備された城跡ですが、まだ未調査の部分があるんですね。
面白い発見があることを期待したいところ。
一ノ門の先には馬場跡
ここで馬を繋いでいました。
備中松山城(訪問記)でも思いましたが、急峻な山も馬で登れるんですね。驚きです。
左手に太鼓櫓の曲輪を仕切る堀切を見ながら
少し高さを稼いで二ノ門へ
と、サクサク進んでしまいそうですが、このあたりに石垣遺構がたくさん。
踊り場付近に信長期の石垣
登り切って少しロープウェー側へ戻ったところに後斎藤期の石垣
先ほどの信長期のものより角がとがっているのが特長だとか。
そして二ノ門の石垣
右手の石など、さすがに大きい。
こちらは信長期のものとされています。
改めて角度を変えて伝ニノ門
立派な枡形虎口。
内部は下台所と呼ばれる曲輪でした。
ルイスフロイスの記録では、大きな座敷があり、100人程の若い貴人がいたとのこと。
今は絶好のビュースポットです。
こういう写真を撮るとそのまま下の道を進みたくなりますが、あえて上へ。
上には上台所と呼ばれる曲輪と、
わき道を進んだ先に当時から残る井戸があります。
井戸は看板が出ていますが、わき道に入らないといけないので見落としやすいかも。
岩盤をくりぬいて雨水をためた井戸は、今でも水を湛えていました。
籠城戦に必須の設備ですね。
本当は水が湧けばよいのでしょうが、さすがに山頂ですしね。
天守
上台所を抜けると改めて天守ビュースポット
いやー美しい。
当時の姿が分からないことは残念ですが、見事な姿でたたずんでいるからお客さんがたくさん来るってもんです。
この天守、実は観光目的の天守としても2代目
初代復興天守はなんと明治時代、1910年に作られた日本初の観光目的復興天守。
地元の方の岐阜城への愛着が良く分かります。
ちなみに本物?のお城で最終期に作られた松前城、福江城は1850~60年の築城です。
岐阜城模擬天守との差は50年程度。模擬と本物の違いが分からなくなってきます。
まぁ目的が違う訳ですが。
天守に入る前に、正面の石垣。こちらは当時のもの。
角が算木のようになっていて、信長期より後に積まれたものの可能性もあります。
いざ、天守内部へ。
中はご多分に洩れず歴史資料館。
歴史はもちろんですが、ジオラマで城の全体像をつかめるのがありがたい。
麓の居館イメージもありました。
興味深く見学したら、最上階から展望。こちらも定番ですが、見晴らしがすばらしい。
長良川方面。長良川球場が見えています。野球好きなもので。。。
名古屋方面。今日は木曽川までですが、小牧山城やミッドランドスクエアも見えるよう
天守の後はスタンプのある岐阜城資料館へ。
かつては蔵が建てられていた曲輪に建てられています。
スタンプはもちろん山上の天守です。
最後は帰りがけにもう一つ石垣を。
さきほど上台所から天守に向けて歩いた通路下の石垣も戦国期のもの
岐阜城全体でも一番立派に残っていて圧巻です。見ないともったいない。
付近には貯水用井戸も。
大きな城ですし、さすがに井戸1個じゃないですよね。
ここも貯水なのは苦しいところですが。
最後に天守と石垣で1枚
やはり絵になる天守です。陽が差して輝いてますし。
いいところから見ました。
この後はローウェー下の居館跡へ向かいます。
感想
満足度 3/5
平日に訪れてもロープウェーにたくさんのお客さんがいるほどに人気の観光地でした。まぁ有名ですしね。
整備されすぎて、観光施設も多くて遺構は分かりにくいですが、随所に石垣も見えて、ロープウェーでさくっとみられて、観光地として十分魅力的ですね。
天守から岐阜の街を見下ろして城主たちの気持ちになってみては。
アクセス
- アクセス
電車・バス:JR岐阜駅または名鉄岐阜駅よりバス 岐阜公園 歴史博物館前バス停下車 徒歩3分で金華山ロープウェイ乗り場
車:東海北陸道 岐阜各務原ICから車で約20分でロープウェイ乗り場
有料駐車場あり - スタンプ・開館時間
岐阜城資料館
開館時間:8:30~17:30 (5/12~10/16)
9:30〜16:30 (10/17~3/15)
9:30~17:30 (3/16~5/11)
年度によって変更あり
休館日:年中無休
入館料:一般200円、小人100円
岐阜城天守閣入場料を含む - 城跡
同上 - 所要時間
~1時間 - 付近のスポット
百名城関連では犬山城や小牧山城、名古屋城あたりでしょうか。
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